水疱性病変による食道狭窄を示した後天性表皮水疱症の1例
「はじめに」 後天性表皮水疱症は水疱症の中でも, 尋常性天疱瘡とは異なる類天疱瘡群に属する疾患である. 臨床的には稀であるが, 口腔内や食道にびらん・潰瘍による狭窄を生じ, 嚥下障害の原因となることが報告されている. 我々は突発性食道水疱による食道通過障害を生じ, 後天性表皮水疱症による食道狭窄・嚥下障害の初期段階を示すと考えられる稀な症例を経験したので, 文献的考察を加え報告する. 「症例」 患者:27歳, 女性. 主訴:嚥下障害・咽頭違和感. 現病歴:2007年より後天性表皮水疱症の診断にて治療を受けていた. 2011年4月に全身に水疱・びらん性病変が出現し, 臨床症状の増悪を認めたため当...
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Veröffentlicht in: | Progress of Digestive Endoscopy 2013/06/14, Vol.82(1), pp.94-95 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」 後天性表皮水疱症は水疱症の中でも, 尋常性天疱瘡とは異なる類天疱瘡群に属する疾患である. 臨床的には稀であるが, 口腔内や食道にびらん・潰瘍による狭窄を生じ, 嚥下障害の原因となることが報告されている. 我々は突発性食道水疱による食道通過障害を生じ, 後天性表皮水疱症による食道狭窄・嚥下障害の初期段階を示すと考えられる稀な症例を経験したので, 文献的考察を加え報告する. 「症例」 患者:27歳, 女性. 主訴:嚥下障害・咽頭違和感. 現病歴:2007年より後天性表皮水疱症の診断にて治療を受けていた. 2011年4月に全身に水疱・びらん性病変が出現し, 臨床症状の増悪を認めたため当院皮膚科に緊急入院となった. 入院後, 嚥下障害・嘔吐が出現し上部消化管内視鏡検査にて, 下部食道に粘膜浮腫と潰瘍性病変による狭窄を認めた. 食事を流動食に変更し, ベタメタゾン・アザチオプリン・コルヒチン投与にて加療したところ, 嚥下障害も改善し, 内視鏡所見も浮腫の消褪・潰瘍の縮小を認め退院となった. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.82.1_94 |