免疫染色が診断に有用であった急激な経過を辿った胃小細胞癌の1例

「はじめに」 胃小細胞癌は胃癌全体の中でも稀な疾患であり, 非常に進行が早く予後不良であることが知られている. また術前の生検による正診率が低いことも言われている. 今回我々は免疫染色が診断に有用であった胃小細胞癌の一例を経験したので報告する. 「症例」 患者:74歳, 男性. 主訴:上腹部痛. 既往歴:60歳時に胆嚢結石にて胆嚢摘出術. 他に高血圧, 糖尿病, 狭心症. 家族歴:特記事項なし. 現病歴:2011年1月頃より上腹部痛を自覚し近医受診, CT検査にて腹部リンパ節腫大を指摘された. 経過観察されていたが2月末に高熱が出現し, リンパ節の腫大が増悪していたため4月当院紹介受診. 現症...

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Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2012/06/10, Vol.80(2), pp.104-105
Hauptverfasser: 土井, 浩達, 平井, 康夫, 齋藤, 秀一, 岡部, 真一郎, 森居, 真史, 槇田, 智生, 辰己, 優子, 金子, 高明, 秋草, 文四郎, 徳弘, 直紀, 江原, 正明
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:「はじめに」 胃小細胞癌は胃癌全体の中でも稀な疾患であり, 非常に進行が早く予後不良であることが知られている. また術前の生検による正診率が低いことも言われている. 今回我々は免疫染色が診断に有用であった胃小細胞癌の一例を経験したので報告する. 「症例」 患者:74歳, 男性. 主訴:上腹部痛. 既往歴:60歳時に胆嚢結石にて胆嚢摘出術. 他に高血圧, 糖尿病, 狭心症. 家族歴:特記事項なし. 現病歴:2011年1月頃より上腹部痛を自覚し近医受診, CT検査にて腹部リンパ節腫大を指摘された. 経過観察されていたが2月末に高熱が出現し, リンパ節の腫大が増悪していたため4月当院紹介受診. 現症:心窩部に圧痛を認めた. 血液検査:間接優位のビリルビン上昇と肝胆道系酵素の上昇を認めた. HBs抗原, HCV抗体は陰性であった. 腫瘍マーカーはCA19-9が軽度上昇を示し, NSEの上昇を認めた(Table 1).
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.80.2_104