内視鏡にて安全に摘出しえた巨大食道異物の1例

「はじめに」 近年, 内視鏡の進歩に伴い内視鏡下に食道異物を摘出可能な症例が増加している1). しかし巨大異物は内視鏡的摘出による二次穿孔を来す可能性があるため, 術前の画像検索による異物の位置, 物性, 形態の確認および血液検査による合併症の把握が重要であり, また適切な処置具の選択が必要である. 今回我々は胸部食道に確認された特殊な形状の巨大食道異物に対して, 内視鏡的にて安全に摘出しえた1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:40歳代, 男性. 主訴:前胸部痛. 既往歴:右鎖骨骨折. 現病歴:2011年8月に韓国でサムゲタンを摂取した際に喉の違和感を自覚し, その直後から前胸部痛が...

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Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2012/06/10, Vol.80(2), pp.70-71
Hauptverfasser: 吉本, 憲介, 岸本, 有為, 荻野, 悠, 藤本, 愛, 平野, 直樹, 大塚, 隆文, 和久井, 紀貴, 竹内, 基, 中野, 茂, 五十嵐, 良典
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 近年, 内視鏡の進歩に伴い内視鏡下に食道異物を摘出可能な症例が増加している1). しかし巨大異物は内視鏡的摘出による二次穿孔を来す可能性があるため, 術前の画像検索による異物の位置, 物性, 形態の確認および血液検査による合併症の把握が重要であり, また適切な処置具の選択が必要である. 今回我々は胸部食道に確認された特殊な形状の巨大食道異物に対して, 内視鏡的にて安全に摘出しえた1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:40歳代, 男性. 主訴:前胸部痛. 既往歴:右鎖骨骨折. 現病歴:2011年8月に韓国でサムゲタンを摂取した際に喉の違和感を自覚し, その直後から前胸部痛が出現したため韓国で医療機関を受診した. 診察所見では口腔内・咽頭の明らかな異常所見を認めず, 帰国後の精査を指示されたため絶飲食状態で同日帰国し, 当院救急外来を受診した. 初診時現症:体温36.5℃, 脈拍73回/分・整, 血圧138/96mmHg.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.80.2_70