大腸癌イレウスに対する金属ステント留置後腹腔鏡下大腸切除術の検討

大腸癌イレウスは全大腸癌の3.1~15.8%とされており,稀な病態ではない。従来大腸癌イレウスは緊急手術の適応であるが,金属ステント(expandable metallic stent:以下,EMS)留置術を行うことで,経肛門的減圧ができ,待機手術が可能となる。症例を選べば,EMS留置後に腹腔鏡下大腸切除術(laparoscopic assisted colectomy:以下,LAC)も可能である。今回,大腸癌イレウスに対し,EMS留置後に,LACを施行した症例を経験したので報告する。当科での手術可能な大腸癌イレウスに対するEMS留置例は108例であり,99例で成功し,9例でLACを施行した。...

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Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2012/06/10, Vol.80(2), pp.59-62
Hauptverfasser: 榎本, 俊行, 斉田, 芳久, 高林, 一浩, 大辻, 絢子, 中村, 陽一, 片桐, 美和, 長尾, さやか, 渡邊, 良平, 道躰, 幸二朗, 高橋, 亜紗子, 西牟田, 浩伸, 浅井, 浩司, 長尾, 二郎, 草地, 信也
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:大腸癌イレウスは全大腸癌の3.1~15.8%とされており,稀な病態ではない。従来大腸癌イレウスは緊急手術の適応であるが,金属ステント(expandable metallic stent:以下,EMS)留置術を行うことで,経肛門的減圧ができ,待機手術が可能となる。症例を選べば,EMS留置後に腹腔鏡下大腸切除術(laparoscopic assisted colectomy:以下,LAC)も可能である。今回,大腸癌イレウスに対し,EMS留置後に,LACを施行した症例を経験したので報告する。当科での手術可能な大腸癌イレウスに対するEMS留置例は108例であり,99例で成功し,9例でLACを施行した。症例は45~93歳。男性5例,女性4例で,S状結腸癌7例,直腸S状部癌1例,横行結腸癌1例であった。EMS留置期間は6~13日でD3郭清を伴うLACも可能であった。  イレウス症例では,拡張した腸管により術野が妨げられ,LACは適応外とされているが,EMSを留置することにより,腸管減圧や腸管浮腫軽減により,LACへの適応拡大が可能であった。
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.80.2_59