胆管炎による敗血症を契機に発症した感染性胸部大動脈瘤―食道瘻の1例
「はじめに」 感染性大動脈瘤は稀ではあるが死亡率が高い疾患である1). 一方, 大動脈と消化管の瘻孔も比較的稀な病態である2). 今回我々は, 胆管炎による敗血症から短期間に感染性胸部大動脈瘤-食道瘻を来した1例を経験し同様の報告はなく貴重と考え報告する. 「症例」 患者:78歳, 男性. 主訴:右季肋部痛, 発熱. 既往歴:72歳時に心房細動, 心肥大を指摘されたが放置. 現病歴:平成22年1月26日より右季肋部痛, 悪寒を自覚していたが自宅で様子をみていた. 30日夕方より38℃台の発熱, 体動困難となり当院に救急搬送された. 血液検査とCT検査で胆管結石, 胆管炎の診断で当科に入院した....
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Veröffentlicht in: | Progress of Digestive Endoscopy 2011/12/10, Vol.79(2), pp.54-55 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」 感染性大動脈瘤は稀ではあるが死亡率が高い疾患である1). 一方, 大動脈と消化管の瘻孔も比較的稀な病態である2). 今回我々は, 胆管炎による敗血症から短期間に感染性胸部大動脈瘤-食道瘻を来した1例を経験し同様の報告はなく貴重と考え報告する. 「症例」 患者:78歳, 男性. 主訴:右季肋部痛, 発熱. 既往歴:72歳時に心房細動, 心肥大を指摘されたが放置. 現病歴:平成22年1月26日より右季肋部痛, 悪寒を自覚していたが自宅で様子をみていた. 30日夕方より38℃台の発熱, 体動困難となり当院に救急搬送された. 血液検査とCT検査で胆管結石, 胆管炎の診断で当科に入院した. 入院時現症:身長158cm, 体重62kg, 体温38.8℃, 血圧138/110mmHg, 腹部は右季肋部に圧痛を認めた. 入院時検査成績(Table 1):血算では白血球の上昇, 貧血を認め, 生化学検査では肝胆道系酵素の上昇, 高度の炎症反応および血液培養で大腸菌が検出された. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.79.2_54 |