胃病変にて診断された原発不明の悪性黒色腫の1例
「はじめに」悪性黒色腫の消化管への転移は稀ではないとされているが, 生前に消化管への転移を診断された症例は少ない1). 今回我々は悪性黒色腫の胃転移を内視鏡により確定診断し, 治療に結び付けられた症例を経験したため, 若干の文献的考察を加えて報告する. 「症例」患者:65歳, 女性. 主訴:全身倦怠感, 発熱. 既往歴:慢性関節リウマチ. 現病歴:2006年9月より全身倦怠感を認めていたが改善を認めず, また発熱を認めるようになったため, 2007年2月に当院内科を受診した. 同日施行した胸腹部造影CT検査にて多発肺転移と肝転移を認め, 精査目的で入院となった. 入院時現症:血圧141/94m...
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Veröffentlicht in: | Progress of Digestive Endoscopy 2010/12/10, Vol.77(2), pp.86-87 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」悪性黒色腫の消化管への転移は稀ではないとされているが, 生前に消化管への転移を診断された症例は少ない1). 今回我々は悪性黒色腫の胃転移を内視鏡により確定診断し, 治療に結び付けられた症例を経験したため, 若干の文献的考察を加えて報告する. 「症例」患者:65歳, 女性. 主訴:全身倦怠感, 発熱. 既往歴:慢性関節リウマチ. 現病歴:2006年9月より全身倦怠感を認めていたが改善を認めず, また発熱を認めるようになったため, 2007年2月に当院内科を受診した. 同日施行した胸腹部造影CT検査にて多発肺転移と肝転移を認め, 精査目的で入院となった. 入院時現症:血圧141/94mmHg, 体温38℃, 身体所見に特記すべき異常なし. 入院時検査所見:WBC10,400/ul, CRP8.6mg/dlと炎症反応の上昇を認めた. 腹部造影CT検査所見:多発肺転移と肝S4に転移性肝腫瘍を認めた(Fig.1). 上部消化管内視鏡検査所見:胃体部を中心に多発する黒色の点状, 斑状の病変を認め, 胃体部小彎側に数個の立ち上がりが急峻で頂点が黒色の5mm大の隆起性病変, いわゆる牛眼様病変を認めた(Fig.2). |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.77.2_86 |