骨髄異形成症候群(MDS)の治療中に胃蜂窩織炎を合併した1例
「症例」患者:62歳, 男性. 主訴:左上腹部痛. 既往歴:60歳, 骨髄異形成症候群(MDS). 家族歴:特になし. 現病歴:2004年12月にMDSと診断され当院血液内科にて治療中であり, 2006年2月より器質化肺炎にて入院加療中であった. 4月初旬より突然の上腹部痛と39度の発熱を認め, 血液検査にて炎症反応の高値を認め, 消化器内科に併診となった. 入院時現症:身長162.4cm体重60kg体温39.3℃血圧108/72mmHg脈拍78回/分, 左上腹部に圧痛あり. 血液検査所見:WBC0.8×10 3/μl, RBC2.60×10 3/μl, Hb8.6g/dl, PLT16.2×...
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Veröffentlicht in: | Progress of Digestive Endoscopy(2001年から 2010-12, Vol.77 (2), p.72-74 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「症例」患者:62歳, 男性. 主訴:左上腹部痛. 既往歴:60歳, 骨髄異形成症候群(MDS). 家族歴:特になし. 現病歴:2004年12月にMDSと診断され当院血液内科にて治療中であり, 2006年2月より器質化肺炎にて入院加療中であった. 4月初旬より突然の上腹部痛と39度の発熱を認め, 血液検査にて炎症反応の高値を認め, 消化器内科に併診となった. 入院時現症:身長162.4cm体重60kg体温39.3℃血圧108/72mmHg脈拍78回/分, 左上腹部に圧痛あり. 血液検査所見:WBC0.8×10 3/μl, RBC2.60×10 3/μl, Hb8.6g/dl, PLT16.2×10 3/μl, CRP30mg/dlとMDSによるWBC低下, 貧血, 炎症反応の上昇を認めた. 臨床経過(Fig.1):緊急腹部CT検査にてfree air, 腹水などは認めず, 胃前庭部から体下部にかけて全周性の壁肥厚を認めたため(Fig.2-1), 急性胃炎が疑われ禁食, 補液, 抗生剤(MEPM1g/day)投与にて加療を開始した. 腹部超音波検査にて同部位で第3層を主体とする全周性の肥厚と, 一部無エコー域を認めたこと(Fig.2-2)とCT所見から胃蜂窩織炎の可能性を考え, 上部消化管内視鏡(EGD)を施行した. |
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ISSN: | 1348-9844 |