肉眼的に多様な形態を呈した多発胃高分化神経内分泌癌の1例
「はじめに」胃の高分化神経内分泌腫瘍(胃カルチノイド)の多発例は報告が散見されるが, 神経内分泌癌の多発例の報告は少ない. 今回肉眼的に多様な形態を呈した多発胃高分化神経内分泌癌の1例を経験したので, その発生機序や多様な形態の原因などについて文献的考察を加えて報告する. 「症例」患者:84歳男性. 主訴:黒色便. 既往歴:高血圧症, 慢性腎不全(透析中), 54歳 時左腎結核で腎摘出術. 現病歴:数日前から黒色便を認めていた. 透析時の採血で貧血の進行を認めた為, 当科紹介となった. 入院時現症:身長162cm, 体重48kg, 血圧120/60mmHg, 脈拍70bpm, 体温36.0℃,...
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Veröffentlicht in: | Progress of Digestive Endoscopy 2010/12/10, Vol.77(2), pp.49-52 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」胃の高分化神経内分泌腫瘍(胃カルチノイド)の多発例は報告が散見されるが, 神経内分泌癌の多発例の報告は少ない. 今回肉眼的に多様な形態を呈した多発胃高分化神経内分泌癌の1例を経験したので, その発生機序や多様な形態の原因などについて文献的考察を加えて報告する. 「症例」患者:84歳男性. 主訴:黒色便. 既往歴:高血圧症, 慢性腎不全(透析中), 54歳 時左腎結核で腎摘出術. 現病歴:数日前から黒色便を認めていた. 透析時の採血で貧血の進行を認めた為, 当科紹介となった. 入院時現症:身長162cm, 体重48kg, 血圧120/60mmHg, 脈拍70bpm, 体温36.0℃, SpO2:100%. 眼瞼結膜に貧血あり, 黄疸なし, 胸部打聴診上異常なく, 腹部は平坦・軟で圧痛なし. 検査所見(Table1):Hb7.8g/dl. ガストリン2100pg/ml, 抗壁細胞抗体陽性であった. 内視鏡所見(Color1):胃体部に著明な萎縮を認めた. 前庭部には萎縮を認めずA型胃炎に矛盾のない所見であった. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.77.2_49 |