NBI併用拡大内視鏡観察が確定診断の補助となった早期胃癌の1例

症例は67歳男性。胃体中部後壁に径20mmの境界不明瞭な褪色調の不整粘膜を指摘された。内視鏡下生検では悪性を疑う所見も認めたが,再生異型との鑑別が困難な病理像であった。確定診断をつけるため行ったNBI併用拡大内視鏡検査では境界を有した範囲に特徴的な異常血管を認め,高分化腺癌と診断でき,内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)で一括切除した。病理診断は内視鏡診断と一致した高分化粘膜内癌であり,内視鏡的に根治切除できた。本症例は通常内視鏡観察,内視鏡下生検で診断困難であった早期胃癌をNBI併用拡大内視鏡で診断し,内視鏡的に切除し得た貴重な症例と考えられたため,報告する。...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2010/06/10, Vol.76(2), pp.66-67
Hauptverfasser: 齋藤, 圭, 小田島, 慎也, 藤城, 光弘, 山道, 信毅, 後藤, 修, 小野, 敏嗣, 新美, 恵子, 川邊, 隆夫, 小俣, 政男
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は67歳男性。胃体中部後壁に径20mmの境界不明瞭な褪色調の不整粘膜を指摘された。内視鏡下生検では悪性を疑う所見も認めたが,再生異型との鑑別が困難な病理像であった。確定診断をつけるため行ったNBI併用拡大内視鏡検査では境界を有した範囲に特徴的な異常血管を認め,高分化腺癌と診断でき,内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)で一括切除した。病理診断は内視鏡診断と一致した高分化粘膜内癌であり,内視鏡的に根治切除できた。本症例は通常内視鏡観察,内視鏡下生検で診断困難であった早期胃癌をNBI併用拡大内視鏡で診断し,内視鏡的に切除し得た貴重な症例と考えられたため,報告する。
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.76.2_66