EBMに基づいた内視鏡検診のあり方─より早期の癌発見をめざして

消化管癌の早期発見を目的とする検診は, すでに多くの施設で行われている. しかし, その方法に関しては必ずしもEBMに基づいたものではないのが現状である, 本シンポジウムでは, EBMに基づいた検診のあり方とは如何なるものかを明らかにするのが目的である. 検診を論議するにあたり, 集団検診と個別検診では目的が異なることを念頭において検討しなければならない. 集団検診では, すべての胃癌検診を内視鏡検査で行うには経済的制約がある. ペプシノーゲン法による篩い分けは, 経済的にも癌検出率においても効果的であるといえる. 角嶋(東京大)は, 内視鏡検診の篩い分け方法としてペプシノーゲン法を報告した....

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2005, Vol.66 (2), p.17-17
Hauptverfasser: 藤沼澄夫, 高橋寛
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:消化管癌の早期発見を目的とする検診は, すでに多くの施設で行われている. しかし, その方法に関しては必ずしもEBMに基づいたものではないのが現状である, 本シンポジウムでは, EBMに基づいた検診のあり方とは如何なるものかを明らかにするのが目的である. 検診を論議するにあたり, 集団検診と個別検診では目的が異なることを念頭において検討しなければならない. 集団検診では, すべての胃癌検診を内視鏡検査で行うには経済的制約がある. ペプシノーゲン法による篩い分けは, 経済的にも癌検出率においても効果的であるといえる. 角嶋(東京大)は, 内視鏡検診の篩い分け方法としてペプシノーゲン法を報告した. その結果, 陽性反応的中度は0.95%と, 通常の検診における癌発見率0.3%を上回る成績であり, ペプシノーゲン法の有用性を報告した. 胃癌検診の方法として, レントゲン検診と内視鏡検診のいずれかを選択するかについて, 個別検診の立場で, 倉岡(癌研病院)は内視鏡検査は胃が満遍なく診断可能である点から内視鏡検診が優位であるとし, 内視鏡検診により内視鏡切除可能病変が60%以上発見されたと報告した.
ISSN:1348-9844