初回内視鏡時に発見された潰瘍性大腸炎に合併した5型大腸癌の1例
「はじめに」潰瘍性大腸炎(以下, UC)に大腸癌を合併することはよく知られているが, 癌の発生までには長期の経過を要する. 今回我々はUCの初回発作時にすでに漿膜下層まで浸潤する5型進行癌を合併した1例を経験したので報告する. 「症例」患者:46歳, 男性. 主訴:血便. 家族歴:父, 祖父ともに胃癌. 現病歴:生来健康であり, 腹痛や排便異常もなかった. 平成15年3月13日下痢, 血便を主訴に当院を受診した. 入院時現症:身長171cm, 体重86.5kg, 左下腹部に圧痛を認める以外は異常所見は認めなかった. 入院時検査所見:WBC 11,200/mm3, CRP 0.95, 血沈値26...
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Veröffentlicht in: | Progress of Digestive Endoscopy 2004/06/10, Vol.64(2), pp.122-123 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」潰瘍性大腸炎(以下, UC)に大腸癌を合併することはよく知られているが, 癌の発生までには長期の経過を要する. 今回我々はUCの初回発作時にすでに漿膜下層まで浸潤する5型進行癌を合併した1例を経験したので報告する. 「症例」患者:46歳, 男性. 主訴:血便. 家族歴:父, 祖父ともに胃癌. 現病歴:生来健康であり, 腹痛や排便異常もなかった. 平成15年3月13日下痢, 血便を主訴に当院を受診した. 入院時現症:身長171cm, 体重86.5kg, 左下腹部に圧痛を認める以外は異常所見は認めなかった. 入院時検査所見:WBC 11,200/mm3, CRP 0.95, 血沈値26mm/hと中等度の炎症反応を認め, TPは5.8g/dlと若干の低下を認めた. CEA, CA19-9はともに正常であった. 注腸X線所見:横行結腸にハウストラの消失と, 中央部に壁硬化像を伴う全周性狭窄を認めた. 上行, 下行結腸も鉛管像を呈していた(Color 1-a, b). 大腸内視鏡所見:横行結腸中央に再生血管を伴う萎縮性粘膜を背景に境界不明瞭な凹凸不整のある全周性の狭窄を認め, その周囲にはapthoid ulcerを散在性に認めた(Color 2-a, b). |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.64.2_122 |