内視鏡下粘膜細胞診で診断し得たアメーバ性大腸炎の4例

「はじめに」アメーバ性大腸炎は, 国内では衛生環境の改善とともに一時期減少傾向を認めていたが, 最近海外旅行者や入国者の増加および同生愛者の増加, 性風俗の変化により再度増加しつつある1). 今回, 血便を主訴に来院し, 内視鏡下の粘膜細胞診で早期に診断・治療し得たアメーバ性大腸炎の4例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する. 「症例」症例1 患者:32歳, 男性. 主訴:血便. 家族歴, 既往歴:特記事項なし. 渡航歴なし. 現病歴:1年前から血便が出現. 近医受診し抗生剤の投与を受けるが改善せず来院. 大腸内視鏡(以下, CF)で直腸に限局したびらんをみとめ易出血性であった. 細胞診...

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Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2004/06/10, Vol.64(2), pp.118-119
Hauptverfasser: 服部, 公昭, 権田, 厚文, 藤井, 佑二, 関, 英一郎, 鵜瀞, 条, 冨木, 裕一, 櫻井, 秀樹
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」アメーバ性大腸炎は, 国内では衛生環境の改善とともに一時期減少傾向を認めていたが, 最近海外旅行者や入国者の増加および同生愛者の増加, 性風俗の変化により再度増加しつつある1). 今回, 血便を主訴に来院し, 内視鏡下の粘膜細胞診で早期に診断・治療し得たアメーバ性大腸炎の4例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する. 「症例」症例1 患者:32歳, 男性. 主訴:血便. 家族歴, 既往歴:特記事項なし. 渡航歴なし. 現病歴:1年前から血便が出現. 近医受診し抗生剤の投与を受けるが改善せず来院. 大腸内視鏡(以下, CF)で直腸に限局したびらんをみとめ易出血性であった. 細胞診を行なった. PAS陽性のアメーバをみとめメトロニダゾール1.5g/dayを開始した. 症例2 患者:30歳, 男性. 主訴:血便. 家族歴, 既往歴:特記事項なし. 渡航歴なし. 現病歴:全身倦怠感につづき血便をみとめ来院. CFで直腸に限局して肛門より連続した小びらんをみとめ細胞診をおこなった.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.64.2_118