出血を契機に発見された十二指腸下行脚多発性潰瘍の1例
「はじめに」出血を契機に発見された十二指腸下行脚多発性潰瘍の1例を経験した. 潰瘍の部位, 性状等稀であり, 貴重な症例と思われ報告する. 「症例」患者:73歳, 男性. 主訴:嘔気, 嘔吐, 下痢. 既往歴:高血圧, 高脂血症, 逆流性食道炎. 生活歴:喫煙15本/日, 日本酒2合/日を約50年間. 現病歴:平成13年6月12日, 嘔気, 嘔吐, 下痢が出現し, 翌13日に当科外来を受診. 白血球増多と脱水が原因と思われる腎障害を認め同日入院した. 入院時現症:身長165cm, 体重65kg, 血圧125/90mmHg, 体温36.6℃. 腹部は平坦・軟で圧痛は認めなかった. 入院時検査成績...
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Veröffentlicht in: | Progress of Digestive Endoscopy 2004/06/10, Vol.64(2), pp.90-91 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」出血を契機に発見された十二指腸下行脚多発性潰瘍の1例を経験した. 潰瘍の部位, 性状等稀であり, 貴重な症例と思われ報告する. 「症例」患者:73歳, 男性. 主訴:嘔気, 嘔吐, 下痢. 既往歴:高血圧, 高脂血症, 逆流性食道炎. 生活歴:喫煙15本/日, 日本酒2合/日を約50年間. 現病歴:平成13年6月12日, 嘔気, 嘔吐, 下痢が出現し, 翌13日に当科外来を受診. 白血球増多と脱水が原因と思われる腎障害を認め同日入院した. 入院時現症:身長165cm, 体重65kg, 血圧125/90mmHg, 体温36.6℃. 腹部は平坦・軟で圧痛は認めなかった. 入院時検査成績(Table 1):白血球18,800/μlと上昇を認め, BUN 43mg/dl, Cr 2.9mg/dlと腎障害を認めた. T-choは242mg/dlと軽度高値であり, D-dimerは2.9μg/dlとやや上昇を認めた. 入院後経過(Fig. 1):急性胃腸炎と判断し, 補液, 抗生剤等で治療を開始した. 入院2日目に黒色便が認められた. 入院後よりproton pump inhibitor(PPI)の内服を中止しており, 逆流性食道炎の増悪による出血も考慮したが入院3日目には黒色便は消失した. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.64.2_90 |