上部消化管出血に対する先端アタッチメントとショートクリップを用いたクリップ止血術の検討

上部消化管出血に対して先端突出長4mmの軟性先端アタッチメントを内視鏡検査開始時より装着し,ショートクリップを用いたクリップ止血術を検討した。上部消化管出血が疑われた66例80病変を対象とし,本法による止血術を29例36病変に施行した。全例通常観察に支障はなく,先端アタッチメントにより接線方向の病変でも止血処置が容易となった。また,ショートクリップを使用し,露出血管を確実に把持できた。本法による止血術施行例のうち,一時止血は34病変(94.4%),永久止血は33病変(91.7%)にえられた。止血できなかった3例は重篤な基礎疾患を持った症例(肝癌末期),および十二指腸病変(十二指腸上十二指腸曲付...

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Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2003/11/25, Vol.63(2), pp.26-28
Hauptverfasser: 細江, 直樹, 今枝, 博之, 緒方, 晴彦, 鈴木, 秀和, 正岡, 建洋, 中下, 学, 木村, 裕之, 相浦, 浩一, 岩男, 泰, 永田, 博司, 熊井, 浩一郎, 日比, 紀文, 石井, 裕正
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:上部消化管出血に対して先端突出長4mmの軟性先端アタッチメントを内視鏡検査開始時より装着し,ショートクリップを用いたクリップ止血術を検討した。上部消化管出血が疑われた66例80病変を対象とし,本法による止血術を29例36病変に施行した。全例通常観察に支障はなく,先端アタッチメントにより接線方向の病変でも止血処置が容易となった。また,ショートクリップを使用し,露出血管を確実に把持できた。本法による止血術施行例のうち,一時止血は34病変(94.4%),永久止血は33病変(91.7%)にえられた。止血できなかった3例は重篤な基礎疾患を持った症例(肝癌末期),および十二指腸病変(十二指腸上十二指腸曲付近,Vater乳頭部付近)よりの出血症例であった。本法によるクリップ止血術は観察および止血処置に有用であった。
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.63.2_26