脾臓内に腫瘤を形成した非機能性膵内分泌腫瘍の1例

「はじめに」今回われわれは脾臓内に腫瘤を形成した非機能性膵内分泌腫瘍の1例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する. 「症例」患者:61歳, 男性. 主訴:脾臓腫瘤精査. 既往歴:平成6年7月虫垂炎で入院歴あり. 家族歴:特記すべきことなし. 現病歴:平成12年3月11日膀胱炎にて外来受診した際施行した腹部CTで, 脾臓に腫瘤を認めたため精査治療目的に入院となった. 入院時現症:特記すべきことなし. 入院時検査成績:血小板数は, 12.6万/mm3と軽度低下も血液生化学所見に異常なく, 肝炎ウイルスマーカー陰性, 腫瘍マーカーも異常値は認めなかった. 血液凝固線溶系異常なし. 腹部CT検査...

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Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2002/06/05, Vol.60(2), pp.86-87
Hauptverfasser: 中川, 望, 山田, 拓司, 杉山, 和子, 奥田, 浩史, 粕谷, 健司, 間下, 信昭, 中, 佳一, 堀, 亮太, 吉岡, 伊作, 山下, 巌, 野村, 直樹, 杉山, 茂樹, 桐山, 誠一, 島村, 和男, 峯, 徹哉
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:「はじめに」今回われわれは脾臓内に腫瘤を形成した非機能性膵内分泌腫瘍の1例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する. 「症例」患者:61歳, 男性. 主訴:脾臓腫瘤精査. 既往歴:平成6年7月虫垂炎で入院歴あり. 家族歴:特記すべきことなし. 現病歴:平成12年3月11日膀胱炎にて外来受診した際施行した腹部CTで, 脾臓に腫瘤を認めたため精査治療目的に入院となった. 入院時現症:特記すべきことなし. 入院時検査成績:血小板数は, 12.6万/mm3と軽度低下も血液生化学所見に異常なく, 肝炎ウイルスマーカー陰性, 腫瘍マーカーも異常値は認めなかった. 血液凝固線溶系異常なし. 腹部CT検査所見(Fig.1):脾臓内に長径4cm大の腫瘤を認めた. 門脈は閉塞し, 膵頭部周囲に側副血行路の発達を認めた. 上部消化管内視鏡検査(color 1):F2の食道静脈瘤を認めEVLを施行した. 腹部血管造影所見(Fig.2):脾動脈造影で腫瘤に一致した脾動脈の圧排変位を認めた. 門脈造影では門脈本幹の閉塞, 側副血行路の発達を認めた.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.60.2_86