バイポーラスネア(B-Wave)のカッティングナイフとしての使用経験

「要旨」:今回われわれはスネアワイヤーに絶縁体のない形状をした電気焼灼器具ZEMEX社製バイポーラスネア(B-Wave)を粘膜切開に試用したので報告した. (1)従来からある針状メスに比べ対極板を必要としない. (2)切開深度がコントロールしやすい. (3)切開時の出血が軽減される, などの利点が挙げられる. また, (4)ひとつの器具でスネア(焼灼)とカッティングナイフ(切開)としての2つの機能を有しており, 今後の改良により, 汎用される器具であると考える. 「はじめに」高周波電気焼灼用処置具にはモノポーラとバイポーラのスネアがある. バイポーラスネアの中でも従来型のバイポーラスネアはスネ...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2001-12, Vol.59 (2), p.24-27
Hauptverfasser: 櫻井秀樹, 権田厚文, 藤井佑二, 関英一郎, 関根庸, 松岡隆, 寺井潔, 斉藤大雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」:今回われわれはスネアワイヤーに絶縁体のない形状をした電気焼灼器具ZEMEX社製バイポーラスネア(B-Wave)を粘膜切開に試用したので報告した. (1)従来からある針状メスに比べ対極板を必要としない. (2)切開深度がコントロールしやすい. (3)切開時の出血が軽減される, などの利点が挙げられる. また, (4)ひとつの器具でスネア(焼灼)とカッティングナイフ(切開)としての2つの機能を有しており, 今後の改良により, 汎用される器具であると考える. 「はじめに」高周波電気焼灼用処置具にはモノポーラとバイポーラのスネアがある. バイポーラスネアの中でも従来型のバイポーラスネアはスネアそのものを絶縁体で絶縁し, 双極とすることで, モノポーラスネアにみられた分流による障害はなくなり, 熱変性を軽減できた(:Fig.1). しかし, 問題はスネア先端に絶縁体があるため組織を十分絞扼が出来ず, 有茎性ポリープの場合, 茎の中心にある動脈が熱変性を起しにくくなり, 後出血の原因ともなっていることである1). そこでZEMEX社製バイポーラスネア(B-Wave)はシース部分とスネア部分を絶縁し双極とすることで従来型のバイポーラにみられた問題を解決した(Fig.2).
ISSN:1348-9844