肝切除後の肝門部胆管狭窄を伴う非交通性の胆汁漏に対してPTBD・ERCP併用鈍的ガイドワイヤー貫通法とPull-through法にて内瘻化できた1例

肝門部胆管の高度狭窄を伴う肝切後の胆汁漏に対してERCPを併用する事でPTBDを内瘻化できた症例を経験した.57歳女性.前医で肝血管腫に対して肝中央二区域切除術を施行され,術後11カ月で遅発性胆汁漏を呈した.治療に難渋し当院へ転院となった.B3,B6よりPTBDを施行したが,それぞれ総肝管との胆汁の交通を認めず,左右肝管の狭窄を伴う非交通性の胆汁漏であった.上流側(PTBDルート),下流側(経乳頭内視鏡的ルート)のそれぞれよりbiloma腔へガイドワイヤーを貫通させ,同腔内でガイドワイヤーを把持し総胆管へ牽引することで,PTBDルートからのガイドワイヤーを総胆管へ誘導することができた.ガイドワ...

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Veröffentlicht in:胆道 2021/10/31, Vol.35(4), pp.629-635
Hauptverfasser: 小嶋, 聡生, 室屋, 大輔, 緑川, 隆太, 谷脇, 慎一, 福冨, 章悟, 後藤, 祐一, 佐藤, 寿洋, 川原, 隆一, 酒井, 久宗, 久下, 亨, 岡部, 義信, 奥田, 康司
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:肝門部胆管の高度狭窄を伴う肝切後の胆汁漏に対してERCPを併用する事でPTBDを内瘻化できた症例を経験した.57歳女性.前医で肝血管腫に対して肝中央二区域切除術を施行され,術後11カ月で遅発性胆汁漏を呈した.治療に難渋し当院へ転院となった.B3,B6よりPTBDを施行したが,それぞれ総肝管との胆汁の交通を認めず,左右肝管の狭窄を伴う非交通性の胆汁漏であった.上流側(PTBDルート),下流側(経乳頭内視鏡的ルート)のそれぞれよりbiloma腔へガイドワイヤーを貫通させ,同腔内でガイドワイヤーを把持し総胆管へ牽引することで,PTBDルートからのガイドワイヤーを総胆管へ誘導することができた.ガイドワイヤーに沿ってチューブを挿入し内瘻化に成功した.本法はRendezvous法を応用した手技であり,肝門部胆管の高度狭窄を伴う胆汁漏に対してPTBDを安全に内瘻化することができた.
ISSN:0914-0077
1883-6879
DOI:10.11210/tando.35.629