膵頭十二指腸切除術後胆管空腸吻合部狭窄に対して直視型EUSによるEUS-BDを行った1例
症例は65歳女性,膵神経内分泌腫瘍に対する亜全胃温存膵頭十二指腸切除術後に発症した胆管空腸吻合部狭窄と,合併する胆管炎の治療目的に入院した.ダブルバルーン内視鏡にて胆管空腸吻合部を詳細に観察したが,胆管開口部を発見できなかった.次にPTBDを行いガイドワイヤーで胆管空腸吻合部狭窄の突破を試みたが不可能であった.そのため,再度ダブルバルーン内視鏡を胆管空腸吻合部まで挿入,イレウスチューブ用ガイドワイヤーをスコープ内に通し,これを軸に直視型コンベックス走査式EUSにスコープ交換を行なった.これにより胆管空腸吻合部からEUS-BDを実施可能となり,穿刺部のバルーン拡張後7Frプラスチックステントを2...
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Veröffentlicht in: | 胆道 2020/10/31, Vol.34(4), pp.702-709 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は65歳女性,膵神経内分泌腫瘍に対する亜全胃温存膵頭十二指腸切除術後に発症した胆管空腸吻合部狭窄と,合併する胆管炎の治療目的に入院した.ダブルバルーン内視鏡にて胆管空腸吻合部を詳細に観察したが,胆管開口部を発見できなかった.次にPTBDを行いガイドワイヤーで胆管空腸吻合部狭窄の突破を試みたが不可能であった.そのため,再度ダブルバルーン内視鏡を胆管空腸吻合部まで挿入,イレウスチューブ用ガイドワイヤーをスコープ内に通し,これを軸に直視型コンベックス走査式EUSにスコープ交換を行なった.これにより胆管空腸吻合部からEUS-BDを実施可能となり,穿刺部のバルーン拡張後7Frプラスチックステントを2本留置し手技を終了した.偶発症は認めなかった.本例に対して実施した手技は,長期予後が期待される膵頭十二指腸切除後胆管空腸吻合部狭窄例に対する挙上空腸を使用したEUS-BDの適応を広げる可能性がある. |
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ISSN: | 0914-0077 1883-6879 |
DOI: | 10.11210/tando.34.702 |