胆管癌と鑑別を要する良性胆管狭窄
52歳, 男性. 既往歴は特になし. 健診で肝機能異常を指摘され前医を受診した. CTで右肝内胆管の拡張を認め, 当科へ紹介となった. 当科初診時の血液生化学検査では, GOT 56IU/L, GPT 101IU/L, γ-GTP 408IU/L, ALP 450IU/L(上限359)と肝胆道系酵素の軽度の上昇を認めたが, T-bil 0.9mg/dlと黄疸は無かった. WBC 5610/μl, CRP 0.1mg/dlと炎症反応を認めず, CEA 2.5ng/ml, CA19-9 5.6U/mlと正常であった. 腹部造影CT検査(図1a:右前区域動脈後期相, 1b:右前区域門脈相, 1c:右...
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Veröffentlicht in: | 胆道 2018/12/31, Vol.32(5), pp.926-930 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 52歳, 男性. 既往歴は特になし. 健診で肝機能異常を指摘され前医を受診した. CTで右肝内胆管の拡張を認め, 当科へ紹介となった. 当科初診時の血液生化学検査では, GOT 56IU/L, GPT 101IU/L, γ-GTP 408IU/L, ALP 450IU/L(上限359)と肝胆道系酵素の軽度の上昇を認めたが, T-bil 0.9mg/dlと黄疸は無かった. WBC 5610/μl, CRP 0.1mg/dlと炎症反応を認めず, CEA 2.5ng/ml, CA19-9 5.6U/mlと正常であった. 腹部造影CT検査(図1a:右前区域動脈後期相, 1b:右前区域門脈相, 1c:右後区域動脈後期相, 1d:右後区域門脈相):右前区域胆管枝に限局して拡張を認めた. 拡張胆管の下流で狭窄と思われる部に一致して, 動脈後期相ではGlissonに沿った淡い造影効果を認めたが, 門脈相では消失していた. 拡張胆管には一部に胆管のring状enhanceを認めたが, peri ductal typeの胆管癌のような造影効果を伴う壁肥厚所見は認めなかった. |
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ISSN: | 0914-0077 1883-6879 |
DOI: | 10.11210/tando.32.926 |