胆嚢管顆粒細胞腫の1切除例
顆粒細胞腫は全身に発生しうる良性腫瘍であるが,胆道での発生は極めて稀である.今回,著者らは胆嚢管に発生した顆粒細胞腫を経験したので報告する.症例は58歳の女性.健診の腹部超音波検査で胆嚢の腫大を認め,精査目的のCTで胆嚢管壁の肥厚を認めたため当院紹介受診となった.来院時,右季肋部に3cm大の圧痛を認めない卵型腫瘤を触知した.腹部超音波検査で三管合流部近傍の胆嚢管内に径8mm大の高エコー結節を認めた.腹部単純CTで膵実質と等濃度の胆嚢管壁肥厚を認め,造影CTでは漸増性に濃染する境界明瞭な腫瘤として描出された.胆嚢管癌を否定できないため,開腹胆嚢摘出術を施行した.摘出標本で胆嚢管に黄色腫瘤を認め,...
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Veröffentlicht in: | 胆道 2017/10/31, Vol.31(4), pp.745-751 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 顆粒細胞腫は全身に発生しうる良性腫瘍であるが,胆道での発生は極めて稀である.今回,著者らは胆嚢管に発生した顆粒細胞腫を経験したので報告する.症例は58歳の女性.健診の腹部超音波検査で胆嚢の腫大を認め,精査目的のCTで胆嚢管壁の肥厚を認めたため当院紹介受診となった.来院時,右季肋部に3cm大の圧痛を認めない卵型腫瘤を触知した.腹部超音波検査で三管合流部近傍の胆嚢管内に径8mm大の高エコー結節を認めた.腹部単純CTで膵実質と等濃度の胆嚢管壁肥厚を認め,造影CTでは漸増性に濃染する境界明瞭な腫瘤として描出された.胆嚢管癌を否定できないため,開腹胆嚢摘出術を施行した.摘出標本で胆嚢管に黄色腫瘤を認め,術中迅速病理診断で良性間葉系腫瘍と診断した.永久病理診断で顆粒細胞腫と診断され,組織学的に悪性所見は認めなかった.著者らが検索しえた限り,自験例は胆道顆粒細胞腫として本邦で6例目の報告である. |
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ISSN: | 0914-0077 1883-6879 |
DOI: | 10.11210/tando.31.745 |