胆管癌の術前進展度診断

要旨:胆管癌は早期に黄疸が出現するため,診断時に肝転移や腹膜播種を来す例は少なく,外科的切除のよい適応となる.胆管癌は胆管長軸方向への進展を来しやすい腫瘍であり,また切除断端の癌の遺残は独立した予後因子となるため,術前に病変の進展度を正しく評価し,適切な手術術式の選択が必要となる.癌の局所進展の中で胆管長軸方向への進展度評価は必ずしも容易ではなく,その評価のために多くの検査が行われる.それらの検査の中には侵襲性の高い検査も含まれており,患者の苦痛や不利益を伴う可能性がある.そのため,施行する検査の特徴を正しく理解したうえで個々の症例に応じた検査の選択が求められている....

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:胆道 2011, Vol.25(4), pp.600-609
Hauptverfasser: 佐々木, 民人, 芹川, 正浩, 井上, 基樹, 神垣, 充宏, 南, 智之, 茶山, 一彰
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:要旨:胆管癌は早期に黄疸が出現するため,診断時に肝転移や腹膜播種を来す例は少なく,外科的切除のよい適応となる.胆管癌は胆管長軸方向への進展を来しやすい腫瘍であり,また切除断端の癌の遺残は独立した予後因子となるため,術前に病変の進展度を正しく評価し,適切な手術術式の選択が必要となる.癌の局所進展の中で胆管長軸方向への進展度評価は必ずしも容易ではなく,その評価のために多くの検査が行われる.それらの検査の中には侵襲性の高い検査も含まれており,患者の苦痛や不利益を伴う可能性がある.そのため,施行する検査の特徴を正しく理解したうえで個々の症例に応じた検査の選択が求められている.
ISSN:0914-0077
1883-6879
DOI:10.11210/tando.25.600