糖尿病, 慢性腎不全を伴う, 慢性肝炎患者における細胆管癌の一例

症例は59歳, 男性. 糖尿病, 慢性腎不全, 左第5趾の皮膚潰瘍にて他院に通院, 2006年7月に皮膚潰瘍が悪化し, 下腿にまで及び10月入院, 精査中に腹部CTで肝左葉外側区域に30mm大の腫瘤を認めたため当科受診となった. 超音波像では肝左葉S3に30mmの境界不明瞭な低エコー腫瘤を認め, 内部エコーは比較的均一, 造影超音波でほとんど造影効果が無かった. 腹部CTでも肝左葉に30mm大のlow density massがあり, 一部陥凹し, 造影すると動脈相で造影効果が僅かに認められる不均一なlow densityを示した. MRIのSPIOで取り込み欠損像として明瞭に描出された. こ...

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Veröffentlicht in:胆道 2008/12/31, Vol.22(5), pp.669-675
Hauptverfasser: 長田, 成彦, 後町, 成輔, 鈴木, 孝良, 川口, 義明, 堂脇, 昌一, 今泉, 俊秀, 中村, 直哉, 峯, 徹哉
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は59歳, 男性. 糖尿病, 慢性腎不全, 左第5趾の皮膚潰瘍にて他院に通院, 2006年7月に皮膚潰瘍が悪化し, 下腿にまで及び10月入院, 精査中に腹部CTで肝左葉外側区域に30mm大の腫瘤を認めたため当科受診となった. 超音波像では肝左葉S3に30mmの境界不明瞭な低エコー腫瘤を認め, 内部エコーは比較的均一, 造影超音波でほとんど造影効果が無かった. 腹部CTでも肝左葉に30mm大のlow density massがあり, 一部陥凹し, 造影すると動脈相で造影効果が僅かに認められる不均一なlow densityを示した. MRIのSPIOで取り込み欠損像として明瞭に描出された. これらの所見を基に腫瘍生検を行い細胆管細胞癌の診断を得た. 手術を考慮したが, 左下腿切断術後の経過が思わしくなく, 開腹ラジオ波焼灼療法 (以下RFA) を行った. 肝腫瘤の診断に苦慮した症例を経験したので報告する.
ISSN:0914-0077
1883-6879
DOI:10.11210/tando.22.669