当科におけるexpandable metallic stent留置80例における合併症の検討
根治手術不能な悪性胆道狭窄に対し, 非観血的内瘻術としてのexpandablemetallic stent(以下EMS)はQOLの改善を目的に使用され, 近年増加傾向にある. EMSの有用性は多数報告されてきているが, 合併症について詳細に検討した症例は少ない. そこで, 当科におけるEMS留置症例80例を対象に, 合併症について詳細に検討した.合併症として, 再狭窄20例, 肝膿瘍3例, 胆道出血3例, その他4例であった. 合併症の頻度は, 肝内胆管狭窄が41例中21例(51%), 肝外胆管狭窄が39例中9例(23.7%)であり, 両者間に有意差を認めた, EMS留置前に炎症反応が高いとき...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 胆道 2005/10/31, Vol.19(4), pp.421-425 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 根治手術不能な悪性胆道狭窄に対し, 非観血的内瘻術としてのexpandablemetallic stent(以下EMS)はQOLの改善を目的に使用され, 近年増加傾向にある. EMSの有用性は多数報告されてきているが, 合併症について詳細に検討した症例は少ない. そこで, 当科におけるEMS留置症例80例を対象に, 合併症について詳細に検討した.合併症として, 再狭窄20例, 肝膿瘍3例, 胆道出血3例, その他4例であった. 合併症の頻度は, 肝内胆管狭窄が41例中21例(51%), 肝外胆管狭窄が39例中9例(23.7%)であり, 両者間に有意差を認めた, EMS留置前に炎症反応が高いときは肝膿瘍形成の可能性が高く, EMS留置を差し控えた方がよいと思われた. 今後, 補助療法により生存率が延長し, EMS留置期問が長期化するに伴い, 合併症の頻度も増加することが予測される. 合併症発生頻度の高い肝内胆管狭窄症例は, 疾患の予後を考慮しEMSとチューブステントを使い分ける必要がある. |
---|---|
ISSN: | 0914-0077 1883-6879 |
DOI: | 10.11210/tando1987.19.4_421 |