膵・胆管合流異常症におけるK-ras癌遺伝子,P53癌抑制遺伝子変異の検討
胆嚢癌のcarcinogenesisと膵・胆管合流異常(以下, 合流異常)との関連を, Kras癌遺伝子とp53癌抑制遺伝子変異の関点から検討した. 対象は合流異常症例33例(服嚢過形成18例, 胆嚢腺腫1例, 胆嚢癌14例)および合流異常を併存しない胆嚢癌36例とした. 正常胆嚢ではK-ras, P53遺伝子の異常は認めず, 合流異常の過形成病変ではKras, p53遺伝子の変異は, それぞれ27.8%, 33%, 腺腫では100%, 100%, 癌では28.6%, 33%であった.合流異常を伴わない胆嚢癌では8.3%, 36%であった.20歳以下の若年者にはK-rasの変異は43%に認めた...
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Veröffentlicht in: | 胆道 2005/06/20, Vol.19(2), pp.143-148 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 胆嚢癌のcarcinogenesisと膵・胆管合流異常(以下, 合流異常)との関連を, Kras癌遺伝子とp53癌抑制遺伝子変異の関点から検討した. 対象は合流異常症例33例(服嚢過形成18例, 胆嚢腺腫1例, 胆嚢癌14例)および合流異常を併存しない胆嚢癌36例とした. 正常胆嚢ではK-ras, P53遺伝子の異常は認めず, 合流異常の過形成病変ではKras, p53遺伝子の変異は, それぞれ27.8%, 33%, 腺腫では100%, 100%, 癌では28.6%, 33%であった.合流異常を伴わない胆嚢癌では8.3%, 36%であった.20歳以下の若年者にはK-rasの変異は43%に認めたが, P53の変異を認めた症例はなかった.K-ras, P53遺伝子の変異の頻度は, 過形成病変と癌との間に有意な差は認めなかった. K-ras遺伝子は過形成上皮形成への関与は示唆されたが, 胆嚢癌の発生・進展への関わりは少ないと思われた. |
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ISSN: | 0914-0077 1883-6879 |
DOI: | 10.11210/tando1987.19.2_143 |