胆管空腸吻合術後狭窄に対するSelf-Expandable Metallic Stent留置の臨床的検討
胆管空腸吻合部狭窄に対するmetallic stent留置の有用性と問題点について検討した.1991年2月から1995年12月の期間に,胆管空腸吻合部狭窄にSelf-expandablemetallic stent(EMS)を留置した症例は6例で,内訳は胆管癌が3例,胃癌,肝内結石症,先天性胆道拡張症がそれぞれ1例であった.狭窄部は膵頭十二指腸切除2例および肝外胆管切除4例(うち肝切除併施3例)の胆管空腸吻合部で,狭窄の原因は,吻合部再発が3例,炎症性狭窄が3例であった.全例共にEMS留置に伴う合併症はなく,チューブフリーとなった.吻合部再発例では挙上空腸脚に通過障害があり,早期に胆管炎を反復...
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Veröffentlicht in: | 胆道 1997/12/25, Vol.11(5), pp.397-402 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 胆管空腸吻合部狭窄に対するmetallic stent留置の有用性と問題点について検討した.1991年2月から1995年12月の期間に,胆管空腸吻合部狭窄にSelf-expandablemetallic stent(EMS)を留置した症例は6例で,内訳は胆管癌が3例,胃癌,肝内結石症,先天性胆道拡張症がそれぞれ1例であった.狭窄部は膵頭十二指腸切除2例および肝外胆管切除4例(うち肝切除併施3例)の胆管空腸吻合部で,狭窄の原因は,吻合部再発が3例,炎症性狭窄が3例であった.全例共にEMS留置に伴う合併症はなく,チューブフリーとなった.吻合部再発例では挙上空腸脚に通過障害があり,早期に胆管炎を反復した.一方,炎疵性狭窄例ではEMS留置後1年以降,胆管炎を反復した.以上より,胆管空腸吻合部狭窄へのEMS留置は,患者をチューブフリーとする点において有用と考えられるが,早晩胆管炎が反復する点で問題である.よって,吻合部再発例では胆汁外瘻にとどめ,炎症性狭窄例では再吻合術が優先されるべきと考えられる. |
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ISSN: | 0914-0077 1883-6879 |
DOI: | 10.11210/tando1987.11.5_397 |