肝内結石を合併し,術後胃十二指腸仮性動脈瘤をきたした無黄疸肝門部胆管癌の1例
無黄疸発症で, 肝内結石を合併し, 術後仮性動脈瘤をきたした肝門部胆管癌を報告する. 症例は, 66歳, 女性.上腹部痛で発症し, 肝門部胆管癌の診断で入院した. 腹部超音波検査で, 肝左葉内側区域に2cm大の低エコー腫瘤を認め, 経皮経肝胆管造影で, 左肝管から三管合流部は不整な狭窄を呈した. 腹腔動脈造影で, 右肝動脈に軽度の壁不整像を認め, 門脈左枝は閉塞していた.経過中に黄疸が出現し, PTCDを施行した. PTCD造影で, 右前区域胆管枝内に多数の透亮像を認めた. 右肝動脈合併切除再建を併施する尾状葉兼拡大肝左葉切除術を施行した. 右前区域胆管枝内には多数の結石を認め, 切除標本の割...
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Veröffentlicht in: | 胆道 1994/12/24, Vol.8(5), pp.468-474 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 無黄疸発症で, 肝内結石を合併し, 術後仮性動脈瘤をきたした肝門部胆管癌を報告する. 症例は, 66歳, 女性.上腹部痛で発症し, 肝門部胆管癌の診断で入院した. 腹部超音波検査で, 肝左葉内側区域に2cm大の低エコー腫瘤を認め, 経皮経肝胆管造影で, 左肝管から三管合流部は不整な狭窄を呈した. 腹腔動脈造影で, 右肝動脈に軽度の壁不整像を認め, 門脈左枝は閉塞していた.経過中に黄疸が出現し, PTCDを施行した. PTCD造影で, 右前区域胆管枝内に多数の透亮像を認めた. 右肝動脈合併切除再建を併施する尾状葉兼拡大肝左葉切除術を施行した. 右前区域胆管枝内には多数の結石を認め, 切除標本の割面で左肝管に 1.8×1.7cm大の腫瘤を認めた. 組織学的には中分化型管状腺癌であった. 術後の腹腔動脈造影で, 胃十二指腸動脈に仮性動脈瘤を認め, 経カテーテル的に総肝動脈を塞栓した. その 5 日後に肝膿瘍を形成し, 経皮的ドレナージ術で一時軽快したが, 術後7カ月で死亡した. |
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ISSN: | 0914-0077 1883-6879 |
DOI: | 10.11210/tando1987.8.5_468 |