胆嚢捻転症の臨床像ならびに診断法に関する検討

胆嚢捻転症の成因としてあげられる遊走胆嚢は全人口の5%に存在すると推測され,まれなものではないが術前に診断される症例は少ない.不完全型捻転症の画像診断においては体位変換による胆嚢の可動性を証明することであり,完全型胆嚢捻転症においては遊走胆嚢の所見,壊死性胆嚢の所見に加え胆嚢管の捻転の所見に着目することが早期術前診断に有用である. われわれは,この7年間に8例の胆嚢捻転症(完全型2例,不完全型6例)を術前に診断し,完全型の2例と不完全型の2例に開腹による胆嚢摘出術を,不完全型の3例に腹腔鏡下胆嚢摘出術を行った. 腹痛発作により来院した患者に対し,常にこの疾患を念頭におくことが早期診断,早期治療...

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Veröffentlicht in:胆道 1992/12/10, Vol.6(5), pp.509-516
Hauptverfasser: 三須, 雄二, 高田, 忠敬, 安田, 秀喜, 内山, 勝弘, 長谷川, 浩, 土屋, 繁之, 岩垣, 立志, 牛谷, 宏子, 山川, 泰彦, 小平, 進
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:胆嚢捻転症の成因としてあげられる遊走胆嚢は全人口の5%に存在すると推測され,まれなものではないが術前に診断される症例は少ない.不完全型捻転症の画像診断においては体位変換による胆嚢の可動性を証明することであり,完全型胆嚢捻転症においては遊走胆嚢の所見,壊死性胆嚢の所見に加え胆嚢管の捻転の所見に着目することが早期術前診断に有用である. われわれは,この7年間に8例の胆嚢捻転症(完全型2例,不完全型6例)を術前に診断し,完全型の2例と不完全型の2例に開腹による胆嚢摘出術を,不完全型の3例に腹腔鏡下胆嚢摘出術を行った. 腹痛発作により来院した患者に対し,常にこの疾患を念頭におくことが早期診断,早期治療の第一歩であると考えた.
ISSN:0914-0077
1883-6879
DOI:10.11210/tando1987.6.5_509