演題30 経腹的胆嚢鏡による胆嚢癌の診断
はじめに 胆嚢癌の診断には超音波検査がスクリーニング法として用いられ, CT, ERCP, 血管造影, 経皮経肝的胆嚢穿刺術による胆嚢造影, 胆汁細胞診および内視鏡が精査法として一般に行われている. これらのうち, 経皮経肝的胆嚢穿刺術による検査法は癌の播種をおこす可能性が指摘されており 安易に行うべきではないとされている. われわれは癌の播種の危険がなく胆嚢粘膜の観察能がすぐれ, 胆嚢ポリペクトミーも安全に行うことができる硬性鏡を用いた経腹的胆嚢鏡を開発し, すでにその成績の一部を第22回胆道疾患研究会で報告した. 今回は胆嚢癌を中心にその診断成績を検討し報告する. 対象および方法 対象は1...
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Veröffentlicht in: | 胆道 1987, Vol.1 (2), p.282-282 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | はじめに 胆嚢癌の診断には超音波検査がスクリーニング法として用いられ, CT, ERCP, 血管造影, 経皮経肝的胆嚢穿刺術による胆嚢造影, 胆汁細胞診および内視鏡が精査法として一般に行われている. これらのうち, 経皮経肝的胆嚢穿刺術による検査法は癌の播種をおこす可能性が指摘されており 安易に行うべきではないとされている. われわれは癌の播種の危険がなく胆嚢粘膜の観察能がすぐれ, 胆嚢ポリペクトミーも安全に行うことができる硬性鏡を用いた経腹的胆嚢鏡を開発し, すでにその成績の一部を第22回胆道疾患研究会で報告した. 今回は胆嚢癌を中心にその診断成績を検討し報告する. 対象および方法 対象は1985年9月より1987年2月の1年6ヵ月の期間に藤枝市立志太総合病院外科または消化器科に入院し, 経腹的胆嚢鏡を行って診断した胆道疾患者57例(男女比1:1.192, 年齢26~86才, 平均55才)である. 疾患別に胆嚢癌3例, 良性ポリープ22例, アデノミオーマトージス6例, 慢性胆嚢炎23例, その他3例である. 経腹的胆嚢鏡はオリンパス社製内科腹腔鏡セットにより, 胆嚢内腔の観察には45度斜視式光学視管を, 内視鏡的処置には4mm径チャネル付直視式光学視管をそれぞれ用いた. 内視鏡手技については第22回胆道疾患研究会で報告した方法によった. 結果 良性ポリープの鑑別診断は殆どの例で内視鏡観察だけで可能であり, ポリペクトミーをおこなえばさらに完全である. 直視鏡による胆嚢ポリペクトミーな容易である. 胆嚢癌は結節状の隆起, 粘膜の褪色, および網状粘膜構造の喪失により診断が可能であった. |
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ISSN: | 0914-0077 |