下部分枝胆嚢管症の検討

:内視鏡的逆行性膵胆管造影上,十二指腸乳頭部より20mm以内に胆嚢管分枝部を有するか,または胆嚢管分枝部が明らかに膵内に存在する症例を下部分枝胆嚢管症と定義した.792例の胆嚢管分枝部位の明らかな症例中,上記の定義を満たす症例は12例(1.5%)で,うち11例に胆石症の診断で手術を行い,他の1例は急性胆嚢炎の診断で保存的治療を行った. 手術を行った11例中10例に胆嚢内結石が認められ,そのうち5例が総胆管結石を合併した.結石はコレステロール系結石6例,ビリルビンカルシウム石4例で,胆嚢胆汁有菌率は75.0%,胆嚢炎は90.0%に認められた.以上より,下部分枝胆嚢管症は胆石症を合併しやすい形成異...

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Veröffentlicht in:胆道 1987/06/30, Vol.1(1), pp.111-116
Hauptverfasser: 松田, 徹, 山口, 尚, 深瀬, 和利, 成澤, 信之助, 門馬, 孝, 大泉, 晴史, 古澤, 晃宏, 佐藤, 信一郎, 水戸, 省吾
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung::内視鏡的逆行性膵胆管造影上,十二指腸乳頭部より20mm以内に胆嚢管分枝部を有するか,または胆嚢管分枝部が明らかに膵内に存在する症例を下部分枝胆嚢管症と定義した.792例の胆嚢管分枝部位の明らかな症例中,上記の定義を満たす症例は12例(1.5%)で,うち11例に胆石症の診断で手術を行い,他の1例は急性胆嚢炎の診断で保存的治療を行った. 手術を行った11例中10例に胆嚢内結石が認められ,そのうち5例が総胆管結石を合併した.結石はコレステロール系結石6例,ビリルビンカルシウム石4例で,胆嚢胆汁有菌率は75.0%,胆嚢炎は90.0%に認められた.以上より,下部分枝胆嚢管症は胆石症を合併しやすい形成異常と考えられた.
ISSN:0914-0077
1883-6879
DOI:10.11210/tando1987.1.1_111