上部消化管内視鏡にて摘出した部分床義歯誤飲の1例
「緒言」 歯科異物の誤飲や誤嚥の多くは歯科治療時に起こることが多いが, 日常生活や介護の現場など様々な状況下で生じることがある. その多くは支障なく排泄までの時間もさまざまではあるが, 自然排泄されることが多い. しかしながら, 歯科異物のなかでも部分床義歯の場合はクラスプの形態から消化管への穿孔を引き起こす危険性があり, その対応や処置を誤ると重篤な病態が惹起される. 最近では消化管異物の除去には積極的に内視鏡を用いる機会が多くなってきている. 今回我々は, 上部消化管内視鏡にて摘出した部分床義歯誤飲の1例を経験したので, その概要を報告する. 「症例」 患者:58歳の男性. 初診:2020...
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Veröffentlicht in: | 松本歯学 2021-12, Vol.47 (2), p.119-124 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」 歯科異物の誤飲や誤嚥の多くは歯科治療時に起こることが多いが, 日常生活や介護の現場など様々な状況下で生じることがある. その多くは支障なく排泄までの時間もさまざまではあるが, 自然排泄されることが多い. しかしながら, 歯科異物のなかでも部分床義歯の場合はクラスプの形態から消化管への穿孔を引き起こす危険性があり, その対応や処置を誤ると重篤な病態が惹起される. 最近では消化管異物の除去には積極的に内視鏡を用いる機会が多くなってきている. 今回我々は, 上部消化管内視鏡にて摘出した部分床義歯誤飲の1例を経験したので, その概要を報告する. 「症例」 患者:58歳の男性. 初診:2020年11月X日 主訴:上顎部分床義歯の誤飲 家族歴:特記事項なし. 既往歴:高血圧症(アムロジピンを服用中) 現病歴:2020年11月X日の昼食時に, 上顎右側第二小臼歯, 第一大臼歯欠損部の部分床義歯を誤飲した. 同日午後13時に本学初診室を受診した. |
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ISSN: | 0385-1613 |