上顎前歯部インプラント埋入後に歯肉退縮を起こした1症例
「抄録」 審美領域, とくに上顎前歯抜去後のインプラント治療では, 歯周組織のティッシュマネージメント(TM)が必要になることが多い1). 我々は, 上顎右側中切歯の抜歯に際して, インプラント埋入後の歯槽骨吸収と歯肉退縮を経験した. その対策として, 抜歯時に人工骨と結合組織移植を施行, インプラント待時埋入を施行した. しかし, 埋入8ヵ月後の最終補綴物装着前に唇側歯槽骨吸収と歯肉退縮に伴うスレッドの露出を認めたため, 歯周形成外科手術による審美的回復を施行した症例を経験した. 本報では, 歯肉退縮の原因および上顎前歯部インプラント埋入処置に対する留意事項について文献的考察を加えて報告する...
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Veröffentlicht in: | 松本歯学 2012-12, Vol.38 (2), p.131-139 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「抄録」 審美領域, とくに上顎前歯抜去後のインプラント治療では, 歯周組織のティッシュマネージメント(TM)が必要になることが多い1). 我々は, 上顎右側中切歯の抜歯に際して, インプラント埋入後の歯槽骨吸収と歯肉退縮を経験した. その対策として, 抜歯時に人工骨と結合組織移植を施行, インプラント待時埋入を施行した. しかし, 埋入8ヵ月後の最終補綴物装着前に唇側歯槽骨吸収と歯肉退縮に伴うスレッドの露出を認めたため, 歯周形成外科手術による審美的回復を施行した症例を経験した. 本報では, 歯肉退縮の原因および上顎前歯部インプラント埋入処置に対する留意事項について文献的考察を加えて報告する. 「症例」 患者: 31歳(初診時), 女性. 初診: 2006年11月. 主訴: 上顎右側中切歯の動揺と歯肉腫脹. 既往歴・家族歴・喫煙歴: 特記事項なし. 現病歴: 2003年に子どもの頭部がオトガイ部にあたり近歯科医院を受診したところ, 上顎右側中切歯歯根破折と診断された. |
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ISSN: | 0385-1613 |