モルモット大脳皮質における臼磨様顎運動誘発部位からの皮質内神経連絡の機能的役割

【緒言】 連続電気刺激により咀嚼様のリズミカルな顎運動を誘発する大脳皮質領域には, 自然咀嚼時の臼磨様顎運動に類似した顎運動を誘発する部位が存在する. モルモットを用いて, 臼磨様顎運動誘発部位からShort train刺激により口腔領域の筋に単収縮を誘発する一次運動野顔面領域(顔面運動野)への皮質-皮質間連絡があることが組織学的検索により明らかにされている. しかし, 臼磨様顎運動誘発に対する, この神経連絡の機能的な役割は不明である. そこで本研究では, この神経連絡の特性およびこの神経連絡の臼磨様顎運動の誘発に対する影響を知ることを目的とした. 【方法】 実験にはHartley系雄性モル...

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Veröffentlicht in:松本歯学 2011-12, Vol.37 (2/3), p.170-171
1. Verfasser: 戸井尚子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【緒言】 連続電気刺激により咀嚼様のリズミカルな顎運動を誘発する大脳皮質領域には, 自然咀嚼時の臼磨様顎運動に類似した顎運動を誘発する部位が存在する. モルモットを用いて, 臼磨様顎運動誘発部位からShort train刺激により口腔領域の筋に単収縮を誘発する一次運動野顔面領域(顔面運動野)への皮質-皮質間連絡があることが組織学的検索により明らかにされている. しかし, 臼磨様顎運動誘発に対する, この神経連絡の機能的な役割は不明である. そこで本研究では, この神経連絡の特性およびこの神経連絡の臼磨様顎運動の誘発に対する影響を知ることを目的とした. 【方法】 実験にはHartley系雄性モルモット(500-800g)を用いた. (実験1) ウレタン麻酔下で脳定位固定装置に固定した状態で, 臼磨様顎運動誘発部位への電気刺激に対する皮質内興奮伝播を, 膜電位感受性色素を用いた光学的な計測によって検討した. 刺激部位はあらかじめ無麻酔下で電気刺激を行い, リズミカルな臼磨様顎運動を誘発することを確認した.
ISSN:0385-1613