ヒト口唇腺の自律神経線維の免疫組織化学的局在について
【緒言】 唾液腺は自律神経の交感神経と副交感神経の二重支配により, 唾液の量, 唾液成分の調節をしていることは良く知られている. ヒト口唇腺では副交感神経は腺房, 血管, 導管の周囲に豊富に分布し, 交感神経は血管の周囲に存在するが, 腺房には存在しないとされている. しかし, 一方では腺房細胞と交感神経の関係を強く示唆する薬理学的な報告もあり意見の一致をみていない. そこで, 交感神経線維のマーカーとしてTyrosine hydroxylase(TH)を, 副交感神経線維のマーカーとしてVasoactive intestinal polypeptide(VIP)を用いて, ヒト口唇腺内のTH...
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Veröffentlicht in: | 松本歯学 2009, Vol.35 (3), p.301-302 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【緒言】 唾液腺は自律神経の交感神経と副交感神経の二重支配により, 唾液の量, 唾液成分の調節をしていることは良く知られている. ヒト口唇腺では副交感神経は腺房, 血管, 導管の周囲に豊富に分布し, 交感神経は血管の周囲に存在するが, 腺房には存在しないとされている. しかし, 一方では腺房細胞と交感神経の関係を強く示唆する薬理学的な報告もあり意見の一致をみていない. そこで, 交感神経線維のマーカーとしてTyrosine hydroxylase(TH)を, 副交感神経線維のマーカーとしてVasoactive intestinal polypeptide(VIP)を用いて, ヒト口唇腺内のTHとVIP含有神経線維の局在を免疫組織化学的方法で調べた. 【材料と方法】 口唇腺は松本歯科大学の解剖学実習のために献体された実習体(男性5体, 女性3体, 年齢62~89歳)から採取し, 固定後, 凍結切片を作製した. 免疫染色は, 一次抗体に抗THウサギ抗血清(抗原:ラットTH), 抗VIPマウス抗体(抗原:ヒトVIP)を用いてABC法で行い, 光学顕微鏡と電子顕微鏡にて観察した. |
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ISSN: | 0385-1613 |