カルシトニンの生物活性について

カルシトニンは血清カルシウム低下作用を示すアミノ酸32個からなるペプチドホルモンであり, 哺乳類では甲状腺から哺乳類以外では鰓後腺(さいこうせん)から分泌される. カルシトニンの生物活性はラットに投与した際の血清カルシウム低下量で示され, MRC単位, エルカトニン単位, 国際単位として表示される. しかし, このような単位がどのようにして作成され, どのような関係にあるのかについて記載されたものは極めて少ない. 今回, カルシトニン発見の経緯, 単位の変遷, 現在用いられている単位, 測定法, 活性測定上の問題点, 標準品の入手方法などを述べる. 鰓後腺由来のカルシトニンの比活性は甲状腺由来...

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Veröffentlicht in:松本歯学 2004, Vol.30 (2), p.195-195
1. Verfasser: 山内広世
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:カルシトニンは血清カルシウム低下作用を示すアミノ酸32個からなるペプチドホルモンであり, 哺乳類では甲状腺から哺乳類以外では鰓後腺(さいこうせん)から分泌される. カルシトニンの生物活性はラットに投与した際の血清カルシウム低下量で示され, MRC単位, エルカトニン単位, 国際単位として表示される. しかし, このような単位がどのようにして作成され, どのような関係にあるのかについて記載されたものは極めて少ない. 今回, カルシトニン発見の経緯, 単位の変遷, 現在用いられている単位, 測定法, 活性測定上の問題点, 標準品の入手方法などを述べる. 鰓後腺由来のカルシトニンの比活性は甲状腺由来のカルシトニンのそれより約40倍高いとされるが, なぜ比活性が高いかについて明確な説明はない. 哺乳類, 鳥類, 爬虫類, 魚類において血中カルシトニン濃度の高い時期を紹介し, 鰓後腺由来のカルシトニンの比活性が高い理由について考察したい.
ISSN:0385-1613