根分岐部病変にエムドゲイン(R)を用いた1症例

「緒言」 歯周疾患に罹患し, 根分岐部病変が存在する症例に対しては, Glickmanの分類1)に基づく処置が行われる. しかし, 根分岐部は形態が複雑で清掃も困難であることから, 症例によっては歯髄処置の後にヘミセクションを行う場合も少なくない. このような症例に対して近年エムドゲイン(R)ゲルを応用した成功例が多数報告されている2, 3, 4). 今回下顎右側第一大臼歯の根分岐部病変を伴う近心垂直性骨吸収に対して, エムドゲイン(R)ゲル(ビオラ社, スウェーデン)を応用し良好な結果が得られたので報告する. 「症例」 患者 45歳 女性 初診 2000年1月24日 主訴 下顎右側第一大臼歯...

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Veröffentlicht in:松本歯学 2004-08, Vol.30 (2), p.168-171
Hauptverfasser: 日垣孝一, 小林崇之, 中嶋宏樹, 太田紀雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」 歯周疾患に罹患し, 根分岐部病変が存在する症例に対しては, Glickmanの分類1)に基づく処置が行われる. しかし, 根分岐部は形態が複雑で清掃も困難であることから, 症例によっては歯髄処置の後にヘミセクションを行う場合も少なくない. このような症例に対して近年エムドゲイン(R)ゲルを応用した成功例が多数報告されている2, 3, 4). 今回下顎右側第一大臼歯の根分岐部病変を伴う近心垂直性骨吸収に対して, エムドゲイン(R)ゲル(ビオラ社, スウェーデン)を応用し良好な結果が得られたので報告する. 「症例」 患者 45歳 女性 初診 2000年1月24日 主訴 下顎右側第一大臼歯の疼痛 現病歴 1週間前から咬合時の疼痛を自覚. 数日前から痛みが強くなり噛めなくなった. その後歯肉の腫脹も出現したため精査目的に本学病院歯周病科に来院. 「診査, 検査所見」 1)口腔内所見 全顎に歯肉の発赤, 腫脹が認められ, プロービングデプスは全顎的に4mm以上.
ISSN:0385-1613