矯正用固定源に用いたインプラント周囲骨組織と歯の移動効果
「緒言」矯正臨床において固定源の確立と管理の達成は, 治療方針や治療結果に大きく影響を与える. エッジワイズ装置の基礎といえる固定は歯の相反力を利用した固定で, これに顎内固定, 顎外固定, 顎間固定を併用し, より強固な固定源を持つForce systemとして治療計画を立てる. しかし顎外固定, 顎間固定は患者の協力性に委ねる面が多く, 確実な固定源とはいえない. そこで, 歯の移動の際の固定源として, 生体親和性が優れた純チタンインプラントを応用する試みがなされるようになった. 最近のインプラントを矯正用固定源として応用する概念の発端はCreekmore and Eklund1)による報...
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Veröffentlicht in: | 松本歯学 2003-12, Vol.29 (3), p.272-287 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」矯正臨床において固定源の確立と管理の達成は, 治療方針や治療結果に大きく影響を与える. エッジワイズ装置の基礎といえる固定は歯の相反力を利用した固定で, これに顎内固定, 顎外固定, 顎間固定を併用し, より強固な固定源を持つForce systemとして治療計画を立てる. しかし顎外固定, 顎間固定は患者の協力性に委ねる面が多く, 確実な固定源とはいえない. そこで, 歯の移動の際の固定源として, 生体親和性が優れた純チタンインプラントを応用する試みがなされるようになった. 最近のインプラントを矯正用固定源として応用する概念の発端はCreekmore and Eklund1)による報告であり, 前鼻棘直下にバイタリウムスクリューを斬間的に埋入し, これを固定源として上顎前歯の圧下を行ったことに始まる. 矯正用固定源としての研究では, Robertsら2)によりウサギ大腿骨に植立したインプラント間に8週の負荷からインプラントの不動性を示唆し, さらにデンタルインプラントを矯正用固定源として応用し, 第1大臼歯の欠損部に第2, 第3大臼歯を移動することが可能3)と報告した. |
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ISSN: | 0385-1613 |