磁性アタッチメントの支台歯隣接面への応用
目的:磁性アタッチメントを歯冠外アタッチメントとして使用するに際し,抜髄や歯冠切断,支台歯形成をすることなく,キーパーを支台歯隣接面に直接接着する方法を考案した.本法を前歯や小臼歯に臨床応用し,従来のクラスプと比較し審美性向上の可能性を検討した. 材料と方法:支台歯の欠損側にキーパーが半分程度隠れるアンダーカットのある歯が,設置したキーパーが隣接面から突出せず具合が良い.概形印象を採得し,義歯の基本設計を行った.サベイラインを参考に義歯と接する支台歯隣接面のアンダーカット内に位置するようにキーパーの大きさを選択した.支台歯への接着にはクリアレジン製シェルを用いた.義歯装着後に経過観察と調整を行...
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Veröffentlicht in: | 日本補綴歯科学会誌 2009, Vol.1(2), pp.185-190 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的:磁性アタッチメントを歯冠外アタッチメントとして使用するに際し,抜髄や歯冠切断,支台歯形成をすることなく,キーパーを支台歯隣接面に直接接着する方法を考案した.本法を前歯や小臼歯に臨床応用し,従来のクラスプと比較し審美性向上の可能性を検討した. 材料と方法:支台歯の欠損側にキーパーが半分程度隠れるアンダーカットのある歯が,設置したキーパーが隣接面から突出せず具合が良い.概形印象を採得し,義歯の基本設計を行った.サベイラインを参考に義歯と接する支台歯隣接面のアンダーカット内に位置するようにキーパーの大きさを選択した.支台歯への接着にはクリアレジン製シェルを用いた.義歯装着後に経過観察と調整を行い,義歯が安定するのを確認したのち磁石構造体を取り付けた. 考察:本法により磁性アタッチメントを歯冠外アタッチメントとして使用するに際し,天然歯をほとんど切削せず有髄のまま利用可能である.しかしその維持力は根面アタッチメントとして使用する場合より低い維持力しか期待できないため,他の支台装置との併用が必要である.またキーパーを支台歯に直接接着するためのクリアレジン製シェルの適合が重要である. 結論:キーパーを支台歯の隣接面に直接接着する本法は,鉤腕を省けるので義歯の審美性を向上できた.キーパーの接着にクリアレジン製シェルを用いる方法はこれまでの臨床術式を簡略化,合理化した |
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ISSN: | 1883-4426 1883-6860 |
DOI: | 10.2186/ajps.1.185 |