11. クラスプに応用したアセタルレジンの機械的強度について

「I. 目的」部分床義歯の支台装置として最も多く使用されているクラスプの審美性に関しては以前より指摘されている. 近年, 種々の熱可塑性レジンが, 物性の進歩によりクラスプの審美性のみならず金属アレルギー患者にも応用されはじめている. その中でも, 我々は優れた物性と簡便な製作法および22色の色調を持つアセタルレジンに着目し, クラスプへの臨床応用を試み, その有用性について検討している. 今回は機械的強度について3点曲げ試験を行い, Co-Cr, Au-Ag-Pdと比較検討したので報告する. 「II. 方法」材料はアセタルレジン(Cosmetic Dental Materials)と比較対照...

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Veröffentlicht in:日本補綴歯科学会雑誌 2008, Vol.52 (2), p.280-280
Hauptverfasser: 竹内義真, 豊間均, 白石康博, 中林晋也, 片倉祐輔, 堀部和洋, 坂口節子, 石上友彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I. 目的」部分床義歯の支台装置として最も多く使用されているクラスプの審美性に関しては以前より指摘されている. 近年, 種々の熱可塑性レジンが, 物性の進歩によりクラスプの審美性のみならず金属アレルギー患者にも応用されはじめている. その中でも, 我々は優れた物性と簡便な製作法および22色の色調を持つアセタルレジンに着目し, クラスプへの臨床応用を試み, その有用性について検討している. 今回は機械的強度について3点曲げ試験を行い, Co-Cr, Au-Ag-Pdと比較検討したので報告する. 「II. 方法」材料はアセタルレジン(Cosmetic Dental Materials)と比較対照としてCo-Cr(Heraeus), Au-Ag-Pd(SANKIN)を用いた. アセタルレジンは専用の電気加熱器で射出成型を行い, Co-Cr, Au-Ag-Pdは通法の鋳造により製作した. 試験体は#1000の耐水研磨紙で寸法30.0×2.0×2.0mmに仕上げ各10個, 計30個を製作し, 実験に供した. 測定には万能試験機(5567型, インストロン)を使用し支点間距離20.0mm, 5.0kN1), クロスヘッドスピード1.0mm/min(静荷重試験)の条件で3点曲げ試験を行った. 「III. 結果および考察」今回, アセタルレジンと金属に同荷重を加えてもそのたわみは同程度であった. このことより, クラスプ用材料として臨床応用への可能性を示した. 「IV. 文献」1)池田弘一, クラスプ用金属材料の機械的性質に関する研究, 第1報 鋳造クラスプ用市販合金の弾性的性質について, 口病誌, 41, 233-246, 1974,
ISSN:0389-5386