2. 補綴治療後の継続管理における内科的歯周治療の評価
「I. 目的」今回, 補綴治療後の継続管理における歯周病予防処置として, 抗真菌剤とマクロライド系抗菌薬ならびにSRPの併用による所謂, 内科的歯周治療を応用しその効果を評価した. 「II. 被験者と方法」被験者は歯周病処置後に補綴治療を受け継続管理を受けている85名の中から, 歯周治療があまり奏功しなかったCr・Br 8名(インプラント含む), RPD 9名(平均66.4歳)を選び, 治療前のポケット細菌叢, ポケットの深さ, 出血, 排膿を調べた. 治療は, 全顎1回法SRPを行ったあと, 抗真菌剤によるブラッシングとマクロライド系抗菌薬の服用を指導した. 再評価は治療開始1週間後, 6ヶ...
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Veröffentlicht in: | 日本補綴歯科学会雑誌 2008, Vol.52 (2), p.259-259 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 目的」今回, 補綴治療後の継続管理における歯周病予防処置として, 抗真菌剤とマクロライド系抗菌薬ならびにSRPの併用による所謂, 内科的歯周治療を応用しその効果を評価した. 「II. 被験者と方法」被験者は歯周病処置後に補綴治療を受け継続管理を受けている85名の中から, 歯周治療があまり奏功しなかったCr・Br 8名(インプラント含む), RPD 9名(平均66.4歳)を選び, 治療前のポケット細菌叢, ポケットの深さ, 出血, 排膿を調べた. 治療は, 全顎1回法SRPを行ったあと, 抗真菌剤によるブラッシングとマクロライド系抗菌薬の服用を指導した. 再評価は治療開始1週間後, 6ヶ月後の同一項目を調べた. 「III. 結果と考察」治療前のポケット内菌叢は, 真菌やスピロヘータなどの保菌者 17, 正常歯肉溝細菌叢は皆無であった, 治療1週間後の菌叢は, 真菌類 0. 正常歯肉溝細菌叢 11. 正常細菌叢に近いが球菌, 桿菌がやや多い者 6(内喫煙者 3)であった. ほぼすべての患者において, ポケット, 出血, 排膿は著しく改善された. 6ヶ月後の菌叢は, 正常歯肉溝細菌叢が維持されていたもの 10, 真菌, 桿菌がやや多いが 7で, スピロヘータは認められなかった. ポケット, 出血, 排膿は, 6ヶ月後も良好な状態が維持された. 以上から, 継続管理時における内科的歯周治療は補綴物周辺歯周組織の健康維持に効果があり, 長期的に良好な補綴物を維持するのに役立つと考える. 今後再感染など長期観察が必要と思われた. |
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ISSN: | 0389-5386 |