4. 不快刺激の負荷が唾液中ストレス応答物質分泌濃度と睡眠ブラキシズムに及ぼす影響
「I. 目的」ストレス性に発現が増強されると思われるブラキシズムは, 顎口腔系諸組織を破壊せしめる要因となり得るとされる反面, ストレスを発散させるという報告もある. 本研究は, 就寝前に負荷した不快刺激が, 唾液中のコルチゾール・メラトニン・S-IgAの分泌濃度および睡眠ブラキシズムにどの様な影響を及ぼすのかを検討した. 「II. 方法」被験者には, 習慣性に睡眠ブラキシズムを有するもの4名を採択した. 不快刺激には, 安楽椅子に座らせて, 恐怖ビデオ映像を視聴させる「ビデオ」, 内田クレペリン検査を実施させる「クレペリン」, キニーネ溶液を口腔内に含ませた後に濯がせることを繰り返す「キニー...
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Veröffentlicht in: | 日本補綴歯科学会雑誌 2007, Vol.51 (2), p.396-396 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 目的」ストレス性に発現が増強されると思われるブラキシズムは, 顎口腔系諸組織を破壊せしめる要因となり得るとされる反面, ストレスを発散させるという報告もある. 本研究は, 就寝前に負荷した不快刺激が, 唾液中のコルチゾール・メラトニン・S-IgAの分泌濃度および睡眠ブラキシズムにどの様な影響を及ぼすのかを検討した. 「II. 方法」被験者には, 習慣性に睡眠ブラキシズムを有するもの4名を採択した. 不快刺激には, 安楽椅子に座らせて, 恐怖ビデオ映像を視聴させる「ビデオ」, 内田クレペリン検査を実施させる「クレペリン」, キニーネ溶液を口腔内に含ませた後に濯がせることを繰り返す「キニーネ」, そして上下顎の左右小臼歯部歯肉を注射針で刺入する「刺針」の4種類を設定した. また「座位」をコントロール刺激とした. 唾液は, OraSure(R)を用いて, 各刺激負荷直前(22時), 直後, 30分後, 60分後そして刺激負荷翌日の朝9時に採取した. ストレス応答物質のコルチゾール・メラトニンはRIA法, S-IgAはELISA法によって分泌濃度を測定した. ブラキンズム強度は, 0.1mm厚さのスプリント咬合面に生じた磨耗面積によって評価した. 「III. 結果と考察」唾液中3物質分泌濃度は, 刺激の種類に依存して変動することからストレス指標として有用であること, また就寝前の不快刺激は, 睡眠ブラキシズムを増強あるいは増強させる傾向をみせるが, 唾液中3物質分泌濃度の変動と睡眠ブラキシズムによって, ストレスを緩和・発散させるという示唆を得た. |
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ISSN: | 0389-5386 |