3. 義歯床の修理に関する研究‐加圧重合器使用時の圧力変化が修理後の機械的強さに及ぼす影響

「I. 目的」補修用常温重合レジンを用いて義歯修理を行う際, 加圧下で重合させることが推奨されている. しかし, 加圧条件の違いが修理された義歯床の機械的強さに及ぼす影響について検討した報告は少ない. 本研究は, 破損義歯床の修理時に加圧重合器を用いた場合の圧力変化が修理後の曲げ強さに及ぼす影響について比較検討した. 「II. 方法」義歯床用加熱重合レジン(以下, 床用レジン)としてアクロン(GC)を, 補修用常温重合レジン(以下, 補修用レジン)としてユニファストII(GC)を用いた. 切断した床用レジン板を45°下面開きの形態の接合面を形成し, 2mmの間隙をあけて補修用レジンで接合し,...

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Veröffentlicht in:日本補綴歯科学会雑誌 2007, Vol.51 (2), p.387-387
Hauptverfasser: 高村昌明, 大谷賢二, 永井栄一, 梅川義忠, 澤野宗如, 藤本俊輝, 片倉祐輔, 馬嶋藍子, 森田栄一, 石上友彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I. 目的」補修用常温重合レジンを用いて義歯修理を行う際, 加圧下で重合させることが推奨されている. しかし, 加圧条件の違いが修理された義歯床の機械的強さに及ぼす影響について検討した報告は少ない. 本研究は, 破損義歯床の修理時に加圧重合器を用いた場合の圧力変化が修理後の曲げ強さに及ぼす影響について比較検討した. 「II. 方法」義歯床用加熱重合レジン(以下, 床用レジン)としてアクロン(GC)を, 補修用常温重合レジン(以下, 補修用レジン)としてユニファストII(GC)を用いた. 切断した床用レジン板を45°下面開きの形態の接合面を形成し, 2mmの間隙をあけて補修用レジンで接合し, 64×10×2.5mmの板状に製作して修理試験体とした. 接合時には加圧重合器プレッシャーポットSタイプ(東邦歯科産業)を用いて55℃の温水中にて加圧なし, 1気圧, 2気圧および3気圧の加圧下, ならびに大気中にて加圧なしの条件下で補修用レジンの重合を行った. 全ての試験体は37℃精製水中に48時間浸潰後, 万能試験機EZ-Test(島津製作所)を用いて支点間距離50mm, クロスヘッドスビード5mm/minで3点曲げ試験を行い, 最大点応力を曲げ強さとして記録した. 得られたデータは, 一元配置分散分析の後, TukeyのHSDを用いて多重比較検定を行った. 「III. 結果と考察」修理後の曲げ強さでは, 3気圧までの加圧量の増加とともに向上がみらたが, 2気圧加圧下および3気圧加圧下で重合を行ったグループ間では有意な差は認められなかった.
ISSN:0389-5386