3. 印象材の取り扱いがアンダーカットモデルの印象精度に及ぼす影響

「I. 目的」印象採得時の口腔内保持時間の厳守とスナップドローイングが, 精度の良い印象採得に重要であると言われている. そこで口腔内保持時間と撤去速度を因子にとり, アンダーカットがある支台歯の形態再現性に及ぼす影響を歯科用アルギン酸塩印象材(アルジネート)と歯科用ゴム質印象材(シリコーン)を用いて明確にし, 臨床における印象操作の留意点を提示する. 「II. 方法」印象徹去方向に対する支台歯傾斜角度が15°あるいは30°のアンダーカットモデル(M15, M30)を被印象体とした. 印象法は単一印象法とし, アルジネート1種とシリコーン4種を用いた. 実験条件は, JIS T6505, JI...

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Veröffentlicht in:日本補綴歯科学会雑誌 2007, Vol.51 (2), p.368-368
Hauptverfasser: 廣田吉明, 小松繁樹, 多和田泰之, 高瀬一郎, 金井史子, 石黒弘明, 高桑雅宣, 畑好昭
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I. 目的」印象採得時の口腔内保持時間の厳守とスナップドローイングが, 精度の良い印象採得に重要であると言われている. そこで口腔内保持時間と撤去速度を因子にとり, アンダーカットがある支台歯の形態再現性に及ぼす影響を歯科用アルギン酸塩印象材(アルジネート)と歯科用ゴム質印象材(シリコーン)を用いて明確にし, 臨床における印象操作の留意点を提示する. 「II. 方法」印象徹去方向に対する支台歯傾斜角度が15°あるいは30°のアンダーカットモデル(M15, M30)を被印象体とした. 印象法は単一印象法とし, アルジネート1種とシリコーン4種を用いた. 実験条件は, JIS T6505, JIS T6SBに準じた. 因子とした保持時間は, アルジネートはメーカー指示の. 2min30secと5minで, シリコーンはメーカー指示時間とそれよりも1min短縮した時間のそれぞれ2条件とし, また撤去速度は10mim/secと1000mim/secとした. 支台歯形態再現性は, 印象から作製した石膏模型の支台歯頸部幅径の寸法変化量で評価した. 「III. 結果と考察」M15のアルジネートでは, アンダーカットによる影響は歯頸部より上方3mm付近が大きいこと, 保持時間は2min30secより5minが小さいこと, 撤去時間は1000mim/secと速やかに撤去する方が小さいこが明らかとなった. M30のシリコーンでは, メーカー指定時間より短縮すると寸法変化量が大きいこと, 撤去時間は1000mim/secと速やかに撒去する方が小さいこが明らかとなった.
ISSN:0389-5386