13. 共鳴振動周波数測定によるインプラント周囲骨構造の評価に関する基礎的検討
「I. 目的」近年, インプラント治療において共鳴振動周波数測定器(Osstell TM:Integration Diagnostics社製)が広く用いられるようになってきた. 本研究ではイヌ顎骨に埋入されたフィクスチャーの共鳴振動周波数(ISQ:Implant Stability Quotient)の測定と, マイクロCTを用いたイヌ下顎骨内部構造の3次元的構造解析1)を行い, 両者の関係について検討を行うことを目的とした. 「II. 方法」雄性免疫成犬3頭(体重25~30kg)の下顎両側前臼歯を抜歯し, 3ヶ月が経過した時点で片側に4本, 左右計8本のマシンサーフェースチタンスレッドインプ...
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Veröffentlicht in: | 日本補綴歯科学会雑誌 2006, Vol.50 (3), p.503-503 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 目的」近年, インプラント治療において共鳴振動周波数測定器(Osstell TM:Integration Diagnostics社製)が広く用いられるようになってきた. 本研究ではイヌ顎骨に埋入されたフィクスチャーの共鳴振動周波数(ISQ:Implant Stability Quotient)の測定と, マイクロCTを用いたイヌ下顎骨内部構造の3次元的構造解析1)を行い, 両者の関係について検討を行うことを目的とした. 「II. 方法」雄性免疫成犬3頭(体重25~30kg)の下顎両側前臼歯を抜歯し, 3ヶ月が経過した時点で片側に4本, 左右計8本のマシンサーフェースチタンスレッドインプラント(STERI-OSS社製)を埋入した. 埋入後3ヶ月経過した後に右側のみ印象採得を行い, 上部構造を装着した. さらに3ヶ月経過後に屠殺し, 下顎骨を摘出した. 屠殺時に共鳴振動周波数(ISQ)の測定を行った. 摘出した下顎骨はマイクロCTを用いてインプラント周囲骨梁構造の3次元的観察および定量的計測を行い, 屠殺時のISQとの関係を検討した. 「III. 結果と考察」本研究において, 荷重側と非荷重側におけるISQの計測値には明らかな差異が認められなかった. また, 荷重の有無に関わらずインプラント周囲に一層の骨の形成が認められた. さらに, 骨組織の形態計測を行った結果, 骨体積率(BV/TV)および骨梁数(Tb. N)は荷重側における値が非荷重側よりも大きく, 両者の間に有意差が認められた. 以上より, 荷重側においてインプラント周囲骨梁構造は機能圧に対応した形態変化を生じるが, 荷重の有無に関わらずインプラント周囲には一層の骨が形成されるために, 荷重側と非荷重側におけるISQの計測値には明らかな差異が生じないことが推察された. |
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ISSN: | 0389-5386 |