口蓋粘膜における電流知覚閾値測定法の信頼性

口腔粘膜を測定部位とした電流知覚閾値 (Current Perception Threshold以下CPTとする) 測定の方法論の確立と信頼性の検討を目的として本研究を立案した. 方法: 上下顎に智歯以外に欠損歯を持たない男性20名 (31.4歳±6.3歳), 女性20名 (27.7歳±2.7歳) を被験者とした. 測定はNeurometer ® NS3000を用い同一の測定者が行い, 鼻口蓋神経支配領域の切歯孔相当部粘膜, 右側大口蓋神経支配領域の大口蓋孔相当部粘膜, 左側大口蓋神経支配領域の大口蓋孔相当部粘膜の3点を測定部位とした. 同一被験者に対し2000Hz, 250Hzおよび5Hzの...

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Veröffentlicht in:日本補綴歯科学会雑誌 2006/07/10, Vol.50(3), pp.432-440
Hauptverfasser: 小倉, 京子, 木本, 統, 小林, 喜平, 山口, 秀紀, 齊藤, 孝親
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:口腔粘膜を測定部位とした電流知覚閾値 (Current Perception Threshold以下CPTとする) 測定の方法論の確立と信頼性の検討を目的として本研究を立案した. 方法: 上下顎に智歯以外に欠損歯を持たない男性20名 (31.4歳±6.3歳), 女性20名 (27.7歳±2.7歳) を被験者とした. 測定はNeurometer ® NS3000を用い同一の測定者が行い, 鼻口蓋神経支配領域の切歯孔相当部粘膜, 右側大口蓋神経支配領域の大口蓋孔相当部粘膜, 左側大口蓋神経支配領域の大口蓋孔相当部粘膜の3点を測定部位とした. 同一被験者に対し2000Hz, 250Hzおよび5Hzの順に各周波数の測定を同一の測定者により3日間行った. 検討項目はCPTの周波数特異性, CPTの日差変動, CPTの性差, CPTと年齢の関係, 大口蓋孔部CPTの左右差, 大口蓋孔部CPTと測定順序の関係, 測定者内信頼性とした. 結果: CPTに周波数特異性が認められ, 経時的に安定していた. CPTは女性の方が男性より低い値を示した. CPTへの年齢の影響は一部の周波数と測定部位において認められた.大口蓋孔部のCPTに左右差および順序効果ともに認められなかった. 測定者内信頼性は高かった. 結論: 口腔粘膜測定部位時のCPT測定法の方法論の確立とデータの信頼性を検討したところ, 本法は, 口腔粘膜へ応用可能な評価方法であることが示唆された.
ISSN:0389-5386
1883-177X
DOI:10.2186/jjps.50.432