3. チタン上で培養した骨芽細胞様細胞に対する低出力超音波パルスの影響
「I. 目的」低出力超音波パルス(LIPUS)は, ポリスチレン培養皿中で培養した骨芽細胞様細胞の分化を促進することを報告してきた1). 今回は, チタン上で培養した骨芽細胞様細胞にLPUSを照射した場合の骨芽細胞様細胞の分化の様相について検討することを目的とした. 「II. 方法」ポリスチレン培養皿中に純チタン板を設置し, ラットの大腿骨から採取した骨髄を, ウシ胎児血清デキサメタゾン, β-グリセロリン酸塩, L-アスコルビン酸2リン酸を含むα-MEM中で培養し, 骨芽細胞様細胞を分化させた. 培養3日目から周波数3MHz, パルス幅2msec, パルス周期10msec, 出力40mW/c...
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Veröffentlicht in: | 日本補綴歯科学会雑誌 2006, Vol.50 (2), p.316-316 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 目的」低出力超音波パルス(LIPUS)は, ポリスチレン培養皿中で培養した骨芽細胞様細胞の分化を促進することを報告してきた1). 今回は, チタン上で培養した骨芽細胞様細胞にLPUSを照射した場合の骨芽細胞様細胞の分化の様相について検討することを目的とした. 「II. 方法」ポリスチレン培養皿中に純チタン板を設置し, ラットの大腿骨から採取した骨髄を, ウシ胎児血清デキサメタゾン, β-グリセロリン酸塩, L-アスコルビン酸2リン酸を含むα-MEM中で培養し, 骨芽細胞様細胞を分化させた. 培養3日目から周波数3MHz, パルス幅2msec, パルス周期10msec, 出力40mW/cm2のLIPUSを1日あたり15分間照射した(LIPUS処理群), また, LPUSを照射しない群をコントロール群とした. LIPUS処理群は, 播種後2, 7, 14日目に, また, コントロール群では, 播種後2, 7, 14日目にトータルRNAを抽出して, オステオカルシンとオステオポンチンの遺伝子発現量を, Real Time PCR法で定量した. 「III. 結果と考察」HPUS処理群はコントロール群と比較すると, 播種後7日と14日でオステオカルシンとオステオポンチンの遺伝子発現量が増加した. 以上の結果は, LPUSがチタン上で培養した骨芽細胞様細胞の分化を促進することを示唆するものと考える. 「IV. 文献」1)Kidokoro T, Takeuchi K. Hattori M et al. Effects of Low-Intensity Pulsed Ultrasound on Osteoblastic Cells. J Jpn Hosthodont Soc 48・112 Special;118, 2004. |
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ISSN: | 0389-5386 |