上顎半側切除後における顎義歯の有用性

症例の概要: 患者は悪性腫瘍のため上顎左側半側を切除した77歳の女性.主訴は咀嚼および発音障害であった.義歯は非解剖型硬質レジン歯を使用した天蓋開放型義歯と, 下顎総義歯を装着した 考察: 患者は咀嚼・発音機能の回復に十分満足した.これは非解剖型硬質レジン歯を使用したことで転覆運動を最小限に抑えることができたためと推察された.また, 術後3年経過後も栓塞部内面に水分が溜まることを認めなかった.これは天蓋開放型顎義歯を選択したためと示唆された. 結論: 非解剖型硬質レジン歯使用の天蓋開放型顎義歯を選択したことで, 患者は咀嚼・発音機能の回復に十分満足し, 清掃性も向上した....

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Veröffentlicht in:日本補綴歯科学会雑誌 2005/06/10, Vol.49(3), pp.506-509
1. Verfasser: 田村, 年彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例の概要: 患者は悪性腫瘍のため上顎左側半側を切除した77歳の女性.主訴は咀嚼および発音障害であった.義歯は非解剖型硬質レジン歯を使用した天蓋開放型義歯と, 下顎総義歯を装着した 考察: 患者は咀嚼・発音機能の回復に十分満足した.これは非解剖型硬質レジン歯を使用したことで転覆運動を最小限に抑えることができたためと推察された.また, 術後3年経過後も栓塞部内面に水分が溜まることを認めなかった.これは天蓋開放型顎義歯を選択したためと示唆された. 結論: 非解剖型硬質レジン歯使用の天蓋開放型顎義歯を選択したことで, 患者は咀嚼・発音機能の回復に十分満足し, 清掃性も向上した.
ISSN:0389-5386
1883-177X
DOI:10.2186/jjps.49.506