ポスト装着破折歯に関する三次元的観察法: 切断標本と歯科用小型X線CTとの比較
目的: ポスト装着歯およびポスト孔形成歯を歯科用小型X線CTを用いて撮影を行い可視画像化したものと, 抜去後に切断面標本を製作し, これより得た三次元的可視画像とを同軸水平断面で比較観察した. これにより口腔内での亀裂の診査に対する歯科用小型X線CTの有用性を検討した. 材料と方法: 口腔内で破折している歯を歯科用小型X線CT撮影後に抜去し, 抜去歯を三次元画像表示した. 次に歯科用小型X線CTにより撮影された画像と断面標本から得た画像とを比較, 観察した. 考察: 口腔内写真により, 根面部に亀裂が観察された. また抜去した歯の観察においても, 歯質の破折線が確認された. 歯科用小型X線CT...
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Veröffentlicht in: | 日本補綴歯科学会雑誌 2005/02/10, Vol.49(1), pp.84-92 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的: ポスト装着歯およびポスト孔形成歯を歯科用小型X線CTを用いて撮影を行い可視画像化したものと, 抜去後に切断面標本を製作し, これより得た三次元的可視画像とを同軸水平断面で比較観察した. これにより口腔内での亀裂の診査に対する歯科用小型X線CTの有用性を検討した. 材料と方法: 口腔内で破折している歯を歯科用小型X線CT撮影後に抜去し, 抜去歯を三次元画像表示した. 次に歯科用小型X線CTにより撮影された画像と断面標本から得た画像とを比較, 観察した. 考察: 口腔内写真により, 根面部に亀裂が観察された. また抜去した歯の観察においても, 歯質の破折線が確認された. 歯科用小型X線CTにおいても歯質の不連続像が観察された. さらに抜去歯の三次元画像の水平断面と歯科用小型X線CTとの比較では, 抜去歯から得た画像の亀裂部位と同部位で, 同じ走行に歯科用小型X線CTの歯質不連続像が部分的に認められた. 結論: 歯科用小型X線CTにおける歯質の不連続像は, 抜去歯の断面観察の亀裂部位, 走行に一致し, 亀裂の診断に対して有用性の高いことがわかった. 一方, 抜去歯の断面観察では亀裂が観察できるが, 歯科用小型X線CTでは歯質の不連続像の確認できない部位もあった. |
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ISSN: | 0389-5386 1883-177X |
DOI: | 10.2186/jjps.49.84 |