下顎頭運動と咬合力バランスの関係

目的: 本研究では, 習慣性最大開閉口運動時における左右側顆頭の協調動態と咬合力バランスとの関連性について検討した. 方法: 被験者は健常有歯顎者9名を選択した. Cadiax® ver. 3.0 (Gamma) を用い, 習慣性最大開閉口運動時の左右側顆頭の滑走量と顆頭間軸の回転量を測定した. 左右側顆頭の最大滑走量と顆頭間軸の最大回転量をそれぞれ100%として, 時系列で変動する滑走量と回転量を百分率に換算し, 滑走-回転相対図としてグラフ表示し, 滑走量の最大左右側差 (d) を算出した. 最大咬みしめ時の咬合力重心を, Dental Prescale® 50 H, type R, およ...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本補綴歯科学会雑誌 2005/02/10, Vol.49(1), pp.56-64
Hauptverfasser: 山村, 善治, 倉知, 正和, 横矢, 隆二, 村田, 辰夫, 野々垣, 龍吾
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的: 本研究では, 習慣性最大開閉口運動時における左右側顆頭の協調動態と咬合力バランスとの関連性について検討した. 方法: 被験者は健常有歯顎者9名を選択した. Cadiax® ver. 3.0 (Gamma) を用い, 習慣性最大開閉口運動時の左右側顆頭の滑走量と顆頭間軸の回転量を測定した. 左右側顆頭の最大滑走量と顆頭間軸の最大回転量をそれぞれ100%として, 時系列で変動する滑走量と回転量を百分率に換算し, 滑走-回転相対図としてグラフ表示し, 滑走量の最大左右側差 (d) を算出した. 最大咬みしめ時の咬合力重心を, Dental Prescale® 50 H, type R, およびOccluzer® FPD-703 (富士写真フイルム) を用い, 前後的, 左右的な二次元座標値で求めた. 結果: 1. 咬合力重心は左右的には正中付近に, そして前後的には臼歯部領域に分布することが観察された. 2. 滑走-回転相対図からは視覚的な判断であるが下顎頭の動態ならびに (d) に再現性が認められた. 3. 咬合力重心の左右的座標値と, 開口路, 閉口路での (d) との間で0.33, 0.71の相関係数が得られた. 結論: 習慣性最大開閉口運動時における左右側顆頭の協調動態と咬みしめ時の咬合力バランスには関連性が示唆された.
ISSN:0389-5386
1883-177X
DOI:10.2186/jjps.49.56