1. 酸化ジルコニウムブリッジの適合性に関する研究

「I. 目的」高い強度を持つ酸化ジルコニウムフレームを倣い加工法で作製するcercon smart ceramics(R)のプログラム改良に伴う臼歯部ブリッジ臨床例の適合性の変化と, 新・旧2群の板状試験片の表面粗さを比較・検討した. 「II. 方法」当教室においてこのcercon smart ceramlcs(R)で修復処置を行った新旧計13症例について適合試験を行った. ブラックシリコーンを支台装置内面に満たし手指圧で圧接し, ホワイトシリコーンで裏打ち後, 頬舌側・近遠心側の二方向で薄切し, ミクロン深さ高さ測定機(日商精密光学)を用いてブラックシリコーンの厚さを一部位3回測定し, 適合...

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Veröffentlicht in:日本補綴歯科学会雑誌 2004, Vol.48 (2), p.324-324
Hauptverfasser: 公田有子, 三浦宏之, 吉田惠一, 進千春, 鈴木正章, 西村美千代, 土平和秀
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I. 目的」高い強度を持つ酸化ジルコニウムフレームを倣い加工法で作製するcercon smart ceramics(R)のプログラム改良に伴う臼歯部ブリッジ臨床例の適合性の変化と, 新・旧2群の板状試験片の表面粗さを比較・検討した. 「II. 方法」当教室においてこのcercon smart ceramlcs(R)で修復処置を行った新旧計13症例について適合試験を行った. ブラックシリコーンを支台装置内面に満たし手指圧で圧接し, ホワイトシリコーンで裏打ち後, 頬舌側・近遠心側の二方向で薄切し, ミクロン深さ高さ測定機(日商精密光学)を用いてブラックシリコーンの厚さを一部位3回測定し, 適合精度の指標とした. 次に, 新・旧プログラム2群の板状試験片を作製し, 未研磨面の表面粗さを表面性状測定機(東京精密)にて測定し, 中心線平均粗さ(Ra)で評価した. 「II. 結果と考察」適合度については, 新プログラムによるオールセラミックブリッジの辺縁適合度は近遠心・頬舌側面測定点の80.0%が100μm以下の値を示し, ソフトウェアの改良が臨床においても反映される結果となった. 表面粗さについては, 中心線平均粗さRaは旧プログラムで3.32±0.34, 新プログラムで1.82±0.08となり新プログラムの方が有意に小さかった. 統計処理についてはt検定を用い, 有意水準は5%とした. 以上より, 表面性状の変化もオールセラミックブリッジの内面適合度の改善とシンタリング後の内面調整時間短縮の一因となることが示唆された.
ISSN:0389-5386