12. ストレス刺激による唾液中コルチゾールの変動
「I. 目的」顎関節症の発症因子の一つとして心理的ストレスが挙げられる. 演者らはストレス状態を把握する簡便法として, 唾液中のコルチゾール濃度の変動に着目した. 今回は, 日常生活パターン内で心的状態を変化させると考えられる刺激を負荷することによって, 唾液中のコルチゾール濃度はどの様に変動するかを検討した. 「II. 方法」被験者は, 事前に実験の趣旨等の説明を行い, 実験参加の同意を得た, 健常有歯顎者(♂6名)とした. ストレス負荷は, 回想刺激, 計算刺激, 音楽刺激の3種とし, 心理アセスメントとして, STAI(状態不安)を用いた. ストレス負荷は, 日内リズムが安定する16時に...
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Veröffentlicht in: | 日本補綴歯科学会雑誌 2004, Vol.48 (2), p.309-309 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 目的」顎関節症の発症因子の一つとして心理的ストレスが挙げられる. 演者らはストレス状態を把握する簡便法として, 唾液中のコルチゾール濃度の変動に着目した. 今回は, 日常生活パターン内で心的状態を変化させると考えられる刺激を負荷することによって, 唾液中のコルチゾール濃度はどの様に変動するかを検討した. 「II. 方法」被験者は, 事前に実験の趣旨等の説明を行い, 実験参加の同意を得た, 健常有歯顎者(♂6名)とした. ストレス負荷は, 回想刺激, 計算刺激, 音楽刺激の3種とし, 心理アセスメントとして, STAI(状態不安)を用いた. ストレス負荷は, 日内リズムが安定する16時に負荷し, 唾液中コルチゾール濃度の測定を, 実験日および翌日の9時, 13時, 16時と, 16時のストレス負荷10分後に採取し, STAIは, 実験日の16時と, ストレス負荷10分後に実施した. 唾液は, 唾液採取用パットを口腔前庭に2分間放置した後, 専用保存液中に固定後, 遠心分離し上清を採取し測定まで-20℃以下で保存し, RIA法に準じ1週間以内に測定した. 「III. 結果と考察」本研究で負荷した刺激の内容, 程度では唾液中コルチゾール濃度の測定, STAI(状態不安)得点を明確に変動させる要因にはならないこと, また両者の変動間に相互関連性がないことが示唆された. |
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ISSN: | 0389-5386 |